あれだけの短い台詞量で現在のあまりにも浮動的な一般人間関係を描写した手管には感服すべきように思う。
必見ですよ、今回。
演出的には洗い物をしてたはずのお母さんの手が止まってしまっている描写を推したい。茜の悩みが彼女の個人的な資質および世代事情に限定されるものではないと端的かつ効果的に暗示していた。
「この怨み地獄に流します」…って怨みじゃないじゃんかよ! と一瞬思ったけどさにあらず。彼女と彼とが、短時間とはいえ共有しあった社会風潮への“怨み”。誰かが、そういったものが膨張しすぎて世界を押しつぶさないように、地獄という異界へと流さなければならないということだろうか。その役目をあいが担っている理由については、次回『煉獄少女』で多少は分かるかもしれない。