今回もやっぱり勢いに任せた粗の目立つ脚本だったなあと。まずもって、ゲイルの人格の歪みとネオトピアの社会倫理の基準とが区別されてないのが気になるし、ノアの精神暴走による焼き払い後のカーター妻や村人の生死が分からないのも引っかかる。それでも、シリーズ構成上での狙いはきちんと伝わってくる(ゲイルとキースの対立を止めようとして村の存続をも図ったアイシャの真心からの行動が、それでも現実を救わなかったというアイディアは秀逸でしたし)から不思議だ。スタッフ間の連携がうまくいってるって事なんですかねー。ああ、でも時間帯の縛りや局要請からのやむを得ない措置なんだろうけど、流血を一切出せないらしいのは残念ですね。ちびっこたちはアイシャが事切れたシーンで「なんでこのおねえちゃん、死んでしまうん?」って思うんじゃないかのう。
元いた世界では、優等生として取りもなおさず世界に受け入れられていたノア(あの部族の宝箱に入ってるのがEDで出てる片目ツノの禍々しいスピリットで、ノアのものになるとしたらオラわくわくしてしまいますよ?)が召還後には社会システムの矛盾に心を閉ざしていき、非行少年として鳴らしていたゼッド(決勝中のロベス、順調にkuri-do化していて次回超楽しみw)は反対に序々に自分の生きる道を積極的に掴んでいくようになるとしたら、このアニメには、未成年の社会適応というテーマが入ってるのかもしれんね。…でも正直にいえばノアにはあまりダーク化してほしくなかったり。幼児ぜんそくを患っていた身としては、どちらかといえばノアの方に共感してしまうので。同年代にも丁寧語で話すような子の内側にある疎外感というのは、反転するとがちがちの破滅指向になり得る…