2006年11月06日

チャングムの夢#21/結界師#5

「サンザシの木」:急展開が済んだためなのか、演出にゆったりさが戻ってきたのはいい感じ。あと今回は一時的に任を解かれたチャン・スロの私服姿が見られたのがポイントです。しかし放浪の研究料理人・キムについてくのは、ヨンセンとでなくてチャングム一人で行った方が決意のほどを視聴者に示せていいと思うんだけど。

「お菓子な人間霊」:サラリーマンの村上さんはもしかして第2話ですでに出てなかったっけ? 良守の同級生女子に校内で観察されてた… さて今回はコメディ特化回。前回までのシリアスな雰囲気が中和されて良いメリハリに感じました。しかし先週流れた予告を見た時は、今回は「焼きたて! じゃパン」パロなのかとばかり(笑) そして今週の時音は一際性格が冷たいな〜 パティシエ霊を人格として扱ってなかったねぃ。合理的な処遇ではあるかもしれないけどさ。
posted by 三和土 at 21:43| Comment(0) | TrackBack(0) | アニメ/TV番組感想 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

「コードギアス緊急ナビニュース」ざっと見

CSアニマックスの放映が明日より始まるということで、地上波ネット局で流れた直前宣伝番組がちゃんとプログラムされてました(そういえば同じく今月始まる妖奇士の方はどうなんだろ…と調べてみたらこちらも本編開始2日前に放映される模様。バニラ姐さんの活弁見直したくなってきた)。出かける用事があったので(すでに第1話と第2話は視てしまっているからという理由もあり)、録画テープをざっとだけ視てみた。

谷口悟朗監督とシリーズ構成担当の大河内一桜氏との中心スタッフお二方のインタビュー映像が、一番印象に残りますね。っていうか、ふたりともほんと若い… 特に谷口氏は(1966年生まれというデータと比して)青年といって通じるぐらいの清々しい感じのお顔にみえて、熱い作風からもっとあぶらぎった感じかと勝手に想像してたのも完全に外れた(笑) そして発言として淡々とした表情で「イデオロギーを描くつもりはない」とはっきり言っていたのはすげーと思った。ネットでみんなが“作品タイトル内の『反逆』とは竹Pへの谷口の「反逆」”と言ってる根拠が分かった気が。

あとは見どころポイントをニュースナビ番組仕立てで見出し表示してたのがなかなかシャレが効いてたかなと。それと谷口監督は日本映画学校出身だそうでそこはお笑い芸人となった卒業者が多い特徴があります(なんかアナウンサー役やってた芸人も出身者らしく)とか突然言い出したり、キャラクター相関図フリップの直後に自分を中心とした日本映像学校出身者相関図フリップと取り替えてたネタ振りとかちょっと吹いた。

さて、各話感想はどうしようかしら。最大数視聴者圏からの一ヶ月のタイムラグというのは、実に微妙。
posted by 三和土 at 20:51| Comment(0) | TrackBack(0) | アニメ/TV番組感想 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

ケモノヅメ#13(終)「味は関係ない」

時代と状況の違いから父ほどに道場へのしがらみを持たない俊彦には、剣の道とはくらべものにならないほど由香(とお腹の子)が大事だった。だから、彼は奥義ケモノヅメへの選択を頑として取らなかった。ラブアンドピース。そんな彼の姿に大葉は言う、おまえも父親と同じく食人鬼の女の躍動的な肢体に溺れているだけだろうと(死にそうなほどうらやましかったらしい)。しかしプレゼントのオムツを下痢対策のために装着した姿までさらし、片腕を失い、我を失って鬼化した由香に腹を串刺しにされながら(このシーン、通常は貫く側である男が貫かれる側の負担に積極的に共感しているようで背徳感と感動とを同時に覚えた。十蔵が春美の腕を切断して自分に装着した展開と同じぐらい渋エロい)も由香に近付くことをやめなかった。すごいぞ、手錠プレイの“成果”はこんなとこにもあらわれてるんだな!! 鬼姿の由香でも、俊彦はほんっきでかわいいと思ってると信じられる。そんな瞬間だった。さーいごにかならずあいがかつー

ラストシーン、俊彦から離れることで死者たちを悼み二人の関係に決着を付けようとスカイダイビングする由香に、俊彦は装備を拒否して生身で後を追いかける。由香が自分を抱きとめると信じている、いや信じる必要もないから。そこに、大葉がひたすらに欲望していた『味』は関係なかった。

この最終回の感想を端的にいえば、こんな許せる超展開は初めてです。むしろ破天荒な筋流れだからこそ詰め込めた全編クライマックスの嵐。都心へと転がりゆこうとする巨大ガスボールとその発信源を舞台に、生き残ったキャラたちのオールスター出演。っていうかほおずき、おまえは要領良すぎ(笑) ちゃっかり年越しそば食ってんな。男と女、親と子、旧世代と新世代、片恋慕を認めた者と認めない者、理想と現実。それぞれが様々な面でもって斬り結ぶ。映画が庶民の週末のおたのしみだった古き良き時代の、大団円を見せてもらった気分です。これは全話ぶっとおしでスクリーンで上映しても、違和感なく楽しめる構成なのかもしれません。だって、序盤から出てた些細なギミック演出(携帯電話がその一例)とかがきちんと昇華されてるもの。

ありがとうございました。極上コースが甘いデザートをもって終了してしまった事実に寂しさを禁じ得ませんが、今はただ簡潔に讃辞を述べるしかない。ごちそうさまでした。

そんな折、ありえないぐらいクオリティが安定していたこのシリーズの中であえて個人的ベスト3を選んでみたんで順不同で以下記しておきます。

#4「過去の苦み」:春美のスカート丈が昭和映画テイストでなんかなつかしー。あと鍛錬中の刃ちゃんにお茶さしいれるシーンの静寂な中を桜の花びらが振り落ちる演出が好きです。

#5「女の隠し味」:梅田が姫子に入れ込む過程のテンポのコミカルさとシニカルなオチのあっけなさとの落差に痺れる。あと重量級の体格に似合わない身軽な梅田の孤軍奮闘シーンがかっこよすぎる。

#8「監禁は鉄の味」:アクション描写がもしかしたら一番印象的な回で、なかでも爆笑必至な椅子ぶんなげコンビネーションの無茶な動かしぶりは必見。あれ、どっかのPVでリミックス使用されそうだわ。あとなかなかに人道的配慮と興趣に富んだ食人鬼武闘派たちの俊彦尋問シーンも見応え抜群。しかし何度思い返してみてもやはり岳人は男前すぎる。
posted by 三和土 at 02:37| Comment(0) | TrackBack(0) | アニメ/TV番組感想 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

シュヴァリエ#12「祖国に眠れ」

第二章ロシア編の最終エピソードであり、チーフライターとしてクレジットされているむとうやすゆき氏の脚本担当回でもあるということで今回の出来の如何により本作の後半の雲行きが計れるなと思ってましたが、まずは及第点、いえ合格点といって良かったかと。エカテリーナ二世、謙虚な可憐さを残しつつつも気丈な芯も確実に育ち始めていたのがとても良かった。

史実では妻の愛人にひそかに絞殺されたらしいピョートル三世の本作での末路は、宮殿敷地内でのすみやかな絞首刑。哀れを誘う取り乱した泣き顔、稚気の象徴であった木製の兵士人形が草地に転がる描写と王権の無情さがしみじみ伝わる十分な描写でした。国家を一個人が象徴して背負うことは矛盾を最初から孕んでいる行為であり、だからこそ王には誰よりも貴い品位と高い気位が必須となる。ロシア編冒頭にて描かれていた、宝石を台上から薙ぎ払ったエリザヴェータの内面の孤高を、エカテリーナは正面から受け継ぐことができたのだと納得できる演出でした。デオンたちとの別れを惜しむとともに旅の幸運を祈る最後の謁見場面ともどもに。

他の場面も、ボロンゾフ対デオン=リアの剣闘シーンの動かしぶりも剣の重量感のある力の入ったものだったし、オーギュストのはしゃいだ笑顔がやたら愛らしかったヴェルサイユ宮殿の状況も過不足ないボリューム、またデュランとマクシミリアンの元同僚同士にてひそかな恋のライバル同士の対峙もなかなか見応えが。こうしてタイプの違う色男対決を俯瞰して眺めると、マクシミリアンは青臭い思考が面に滲み過ぎてる点(つまり書生くさい)においてモテ度はデュランに及ばなさそう。でも反面、ハマる人にはハマるタイプなんだろうな、往々にして。次回はいよいよリアとのツーショット回想場面が拝めそう。そしてイギリス編一話目にして早々に女王メアリー・シャロットが出るらしい。彼女の秘密ってもしかして男性ということでは…とか突飛な思いつきをしたのは、声優さんが以前28歳の流浪人を演じていた経緯からの発想(笑)

ところで本作を見始めてから知ったブルボン王朝時代の史実において、もっとも衝撃を感じたのはルイ15世暗殺を狙って失敗した容疑者が馬に牽かせる四つ裂き刑を受けた一件。予期されえない手順のまずさもあり、かなり長引いたもので刑吏本人すら嫌気が差したらしいです。その執行があったのはたしか1757年、劇中の年代とも重なるかと思われ、もしモチーフに取り上げられたら繊細なデオンは動揺してしまうだろうなと思いましたが、今回のピョートル三世の絞首刑シーンにおいて世界観上における王権の暗い面はテーマとしてそれなりに昇華された観もあるので、その線は消えたなとか考えたりしました。
posted by 三和土 at 00:44| Comment(8) | TrackBack(0) | アニメ/TV番組感想 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
×

この広告は90日以上新しい記事の投稿がないブログに表示されております。