2006年12月10日

シュヴァリエ#15「最後の密命」

前半に満ちている茫洋とした不安感が、サンドウィッチ伯爵(トランプ遊びの時にパンに具を挟ませたというお方か?)の手の者たちの急襲により飽和状態に。前回同様に緩急のある回でした。そして序々に明かされていくと同時に新たに縒り合わされる謎の数々。マクシミリアンはなぜあの局面で危険を賭してホワイトヘッドからデュランを護る必要があったのか? そして予告でメアリー王妃がデオン∴リアに見せていたコケティッシュな表情の意味は?

・こまめに王宮で働く(王妃の着替えをごく真剣な表情で手伝ってるあたりに時代考証の重みが感じられた)アンナの描写が新鮮。しめっぽい手紙を書き直す彼女は本当に聡明だし、明るくあたたかい人柄だと納得させられる。

・ゲルシイの忠誠心のバランスの取り方は現代人っぽい。彼もまた憎めないキャラクターだ。日和見主義者だけど。

・デュランぼけっとしすぎ笑た。あれはぼんやりしているを通りこして惚けている顔だったわ。

・唇を血が出るほどに噛み締めるデオンはこれまで一番熱血漢にみえた。うん、こういう男っぽい描写もっと見たい。同じく涙をこぼして耐えるロビンもいじらしかった。

・実はホワイトヘッド卿がへびくん@少年エスパーねじめに見えてしまって困っている件。あっでもしんだんだった。

・囲まれてからのデュランは動きも表情も良い作画。あとマクシミリアンが心配そうに支えるシーン、美味しゅうございました。

今回は仕草や構図に特に細心な演出が払われていた印象。そういう地味な部分が作品クオリティを下支えしていると思いまする。




posted by 三和土 at 05:15| Comment(5) | TrackBack(0) | アニメ/TV番組感想 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

妖奇士#10「弥生花匂女神楽」

この難物アニメをどうにか無心に楽しもうと、コツをつかむために必死な今日この頃。間違いない良ポイントは今のところ二つだ。

 一.宰蔵の舞は必ずなめらかな動き
 二.アビのふっ飛びぶりはお約束なご愛嬌 

 ほか気をつけるべきなのは、
※往壓のバトル中お説教の「おまえがいうな」状態は多分もう最終話まで払拭されないのであきらめる。というか年下にしか偉そうにしてないのがまたなんとも。
※シナリオの整合性の齟齬や場面展開の性急さ、テロップ文面の単純なわかりづらさは極力スルーする。
※各エピソードに一つは必然性が怪しい生理的かつ心理的に嫌な描写があるが、製作者の意図を考えすぎないようにする。答えはたぶん無いからね。

いやー、冒頭から女形役者に背後から絡み付く宰蔵親父というシーンを入れてくる無駄な挑発ぶり。なんかもはや「これがなきゃ!」と思えてきました。そいでもって、それを目の当たりにしてショックで逃げ出した→火の手が迫ってきているのを伝えなかったから親父の死は自分のせいと宰蔵が思い込む--という蓋然性の低いプロットが最高です。空振りフルスイング。

それと並ぶわかんなさが、妖夷に一人で対した宰蔵に向かって小笠原(「最初の漢字解説は私のかんちがいだった」じゃねーよ。なんかGロボ最終巻思い出した)が発したアドバイス「笑え!『笑』という字は女が手を挙げて喜んでいる姿だ」の意味というか発言の脈絡。さらに重ねて〆の場面では往壓との会話で「『笑』にさらに『女』を足すと…(『妖』となる)」とか言うの。で、二人で声合わせて快笑してEDに流れ込む。もうその置いてけぼりぶりに、私も三輪笑に加わってしまいましたわ。なんか楽しくなってきたぞオラ。もう4クールまるっと會川脚本でも平気だぜ。
posted by 三和土 at 03:10| Comment(2) | TrackBack(0) | アニメ/TV番組感想 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする