2006年12月13日

妖逆門#37/D.Gray#10

「華麗なるミック、その愛」:三志郎の「妖怪たちの解放」という願いにくらべてミックの「(アイちゃんに振り向いてもらうために)常にモテる男になりたい」という願いの強さが、弱いかといえばそうでもなくこと強度レベルの話においてはどっこいどっこいだと見える演出ぶりがすばらしい。ゲームないしは競技には、日常から遊離してのめりこむ危険性もあるけど、なにより異なる境遇の者たちがルールの名において一旦平等なスタートラインに並んで切磋琢磨しあえるという素晴らしさがある。相変わらず見せたいことの腰が据わったアニメですよ。今回は対ミック最終戦ということで、ギャグのキレも最高だったかも。ベタに流れる前に、リアクションをスカしているのがいいなあ。しかし華朧はなんてイケてるキャラなんだ。もう一生ミックから離れん(きっちり瀬戸際で押し付けた三志郎はさすがだ)わあれは。ミックももう同年代(っていうか中学生だったのか!)の少女なんて小便くさいデースって感じだったしな。なんかさわやかで痛快なような、よく考えると空恐ろしいようなオチの微妙さがたまらん回でした。

「不幸な女のイノセンス」:ミランダが不運と戦っているのは自分だけでないと悟ることでエピソードクライマックスへの自然な流れをつくり、同時にアレンやリナリーの過去の苦労を紹介することで二人のもつ背景を深めている。ほんと卒ない構成ぶりですよ。お手本的だとすらいえると思う。しかしミランダの不遇ぶりはしみじみと半端ないなあ。イノセンス適合者は、もしかして神に非業を宿命づけられてるんだろうか。聖書におけるヨブのごとく。
posted by 三和土 at 23:24| Comment(0) | TrackBack(0) | アニメ/TV番組感想 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする