2006年12月17日

妖奇士#11「日光怪道」

ついに、量が多い割に内容の薄いダイアローグ部分を意識せずにスルーするスキルを身につけたよー。史実テロップはスルーする前に読みにくくて全然理解できない内にフェードアウトするんではなから無問題。

・本の虫なおがさーには親近感もった。しかしあの時代に貴重品だったであろう本を湯船にもちこむ描写はやりすぎかもー。でも横寝スタイルで同室者とは反対向いて寝床で読んでる姿は現実感あっていいね。
・むじなは現代の都市でもしばしば目撃例を聞く人気妖怪ですね。
・ソテ姐さんって人間を傷つけることをなんとも思ってもないんだな。遊兵への愛情の示しもあったし、異界の影響によりこの人もまた道を踏み外したっぽい感じ。
・謎の公家スタイル衆登場から本庄らとの立ち回りシーンはハッタリあって小気味いいコンテでした。ちなみに今回クレジットされてたのは「シュヴァリエ」にローテ参加されてるらしい福田道生氏。
・“前後に花”(いや馬七たんを入れると下も)な往壓の絵面には頭を抱えたくなった。やっぱりこいつにはいっぺんガツンときっついお灸をすえられないと納得いかへん… あとやたら他人の事情を詮索するキャラ付けもウザイよーウザイよー

次回は予告から察すると、キレの良い動きでシャープに整った作画っぽい。期待できそうですよ。
posted by 三和土 at 07:08| Comment(0) | TrackBack(0) | アニメ/TV番組感想 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

シュヴァリエ#16「魂の行方」

今回の作画は表情が柔らかめで好み。マクシミリアンがこれまでで一番人間らしく見えたし、メアリー=シャロット(この表記ってもしかして姉妹のそれぞれのファーストネームの並列なのか?)王妃も魅力的だった。今まで出てきた女性キャラの中では私は彼女が一番可愛らしいと思う。

味方に裏切りを疑われることを厭わないマクシミリアンの目指す先の読めなさ、肌に焼き印された機密局員の証を見つめながら尋問と内面の揺らぎに耐えるデュランの決意が根ざすもの、自分で選んだ運命を受け入れつつも救いを求めているかのような王妃の行く末、そして自分の魂を待つ先をついに知ったデオンの動揺。革命教団が国民議会を確立したイギリスをふたたび専制君主制に戻したり、ヨーロッパに戦役をもたらすことで何を目指している(まあたぶんヨーロッパ統一王国として支配したいんだろうけど)のかが主幹ミステリー部分ですが、キャラクター個々が抱える内側の問題の描き方それぞれの絡み合いがなめらかでテーマ的にも破綻してないんで安心して楽しめます。

・いちおうホワイトヘッド卿の死をリアの遠隔能力のせいと思わせた(サンドウィッチ伯は仁義に厚そうな漢キャラみたい)マクシミリアン。でもやっぱり(というか当然)疑われたし、本人も別に言い通すつもりはなかった模様。微妙になげやり感がいい味出てる。次回は教主さまからどんなお仕置きを受けるのか…ゴクリ

・ゲルシイは自分の中に残っていた騎士道の名残を惜しみつつもやはり状況の流れ(王夫妻がカルトどっぷりなイギリスヤバス)に身をまかせる。一足早い現代人、ってなキャラですね、この人。なんか気持ちすごく伝わるわー

・焼き印の印象のせいか、デュランは昔は荒れた若者だったような気がする。処刑レベルのことやらかして、それを免れるためにエージェントやらされる事になったとか、そういう感じを想像させられました。しかし隻腕、痛々しい。

・メアリー=シャロットの孤独もまたひしひしと。境遇が同じリアと語り合いたいという欲求は純にして切実なものだと感じられる演出でした。姉の魂の器となる決意をした妹は、国のためでもあり、またジョージ三世を慕っていたというのも本当なんでしょうね。しかし自我が分裂しながらも融解するという気持ちはいかほどの混乱なのだろう…

台詞で状況が流れる方向性を示す傾向はシリーズ通して色濃いのだけど、要点はいちおうまとめられてるので決定的にわからなくなるということはないですね。今回も、イギリスとフランスの間に戦争(やはり七年戦争前夜っぽいなあ)が起こりそうであり、イギリス議会制は転覆の危機にあるという二点さえつかんでおけばOKな気がする。

posted by 三和土 at 06:11| Comment(2) | TrackBack(0) | アニメ/TV番組感想 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする