今週は後半しか見なかったのですが、コゼットが寄宿先の娘ふたり(憎まれ役ながらルックスはかわいらしいのが今風)にいじわるされるのをどこかの小僧(この子だれ? 誰だよという点では、予告ナレーションで掛け合い漫才やってるふたりは一体…)が助けるというエピソードで、わざと自分たちで隠したオヤツをコゼットに取られたと母親に言い付けるわけですが、小僧の活躍によりオヤツは取り去られる。そして叱られてしょんぼりしているコゼットは一旦は「返してあげなくちゃ」とのたまうわけですが… 次の瞬間。「食べちゃおう」とさらりと笑顔でいう。ぶっとんだわ。教育上の建前のないシナリオぶり、これを名作劇場と銘打つのはどういうものだろうな…
2007年01月15日
「少女コゼット」#2
わー、またOPみられなかったー 来週こそチェックしたい。
今週は後半しか見なかったのですが、コゼットが寄宿先の娘ふたり(憎まれ役ながらルックスはかわいらしいのが今風)にいじわるされるのをどこかの小僧(この子だれ? 誰だよという点では、予告ナレーションで掛け合い漫才やってるふたりは一体…)が助けるというエピソードで、わざと自分たちで隠したオヤツをコゼットに取られたと母親に言い付けるわけですが、小僧の活躍によりオヤツは取り去られる。そして叱られてしょんぼりしているコゼットは一旦は「返してあげなくちゃ」とのたまうわけですが… 次の瞬間。「食べちゃおう」とさらりと笑顔でいう。ぶっとんだわ。教育上の建前のないシナリオぶり、これを名作劇場と銘打つのはどういうものだろうな…
今週は後半しか見なかったのですが、コゼットが寄宿先の娘ふたり(憎まれ役ながらルックスはかわいらしいのが今風)にいじわるされるのをどこかの小僧(この子だれ? 誰だよという点では、予告ナレーションで掛け合い漫才やってるふたりは一体…)が助けるというエピソードで、わざと自分たちで隠したオヤツをコゼットに取られたと母親に言い付けるわけですが、小僧の活躍によりオヤツは取り去られる。そして叱られてしょんぼりしているコゼットは一旦は「返してあげなくちゃ」とのたまうわけですが… 次の瞬間。「食べちゃおう」とさらりと笑顔でいう。ぶっとんだわ。教育上の建前のないシナリオぶり、これを名作劇場と銘打つのはどういうものだろうな…
(2007冬:新)「デルトラクエスト」
BSジャパンでは8日遅れ、時間帯は日曜正午前というえらく良いもの。全国ネットを果たせなかった代替性が感じられますね。
評判通りに高いクオリティの初回。放映前にはエッジのとがり具合がやや古くみえたキャラ設定も意外に彩度の低いおちついた色彩設計のおかげもあって上品に見えました。人物の所作(リーフが兵士に追いつめられて一瞬口元に手をやって考え込むカット等)や世界観のセリフ外の描写(ジャードの仕事場の炉火とか)にも気を配られており、かつての名作劇場にも似た雰囲気はなかなか一般性があってよろしいかと。
しかし『影の大王』やその軍勢はデルトラ世界の七部族(どうもエルフ系やドワーフ系も存在するみたいですね)の結束の象徴である宝石を埋め込んだベルトによって駆逐されるとか、象徴性がまんまベタ設定になってるあたり、頭をからっぽにして見るのが正しいようで。開祖「指輪物語」以来のおやくそくに則った児童文学ハイファンタジーのTVシリーズというのは、これはもしかして初めてなんではないだろうか。がんばってほしいですね。
ところで40代前半と思われる相棒キャラとしてはめずらしい設定のバルダの仮の姿なんですが、原作ではどうも『乞食』と説明されているみたいですね。それはアニメでは詳細に描写されんわ。ジャードの下働きしながらぶらぶらしてるぐらいの感じに見えた。
評判通りに高いクオリティの初回。放映前にはエッジのとがり具合がやや古くみえたキャラ設定も意外に彩度の低いおちついた色彩設計のおかげもあって上品に見えました。人物の所作(リーフが兵士に追いつめられて一瞬口元に手をやって考え込むカット等)や世界観のセリフ外の描写(ジャードの仕事場の炉火とか)にも気を配られており、かつての名作劇場にも似た雰囲気はなかなか一般性があってよろしいかと。
しかし『影の大王』やその軍勢はデルトラ世界の七部族(どうもエルフ系やドワーフ系も存在するみたいですね)の結束の象徴である宝石を埋め込んだベルトによって駆逐されるとか、象徴性がまんまベタ設定になってるあたり、頭をからっぽにして見るのが正しいようで。開祖「指輪物語」以来のおやくそくに則った児童文学ハイファンタジーのTVシリーズというのは、これはもしかして初めてなんではないだろうか。がんばってほしいですね。
ところで40代前半と思われる相棒キャラとしてはめずらしい設定のバルダの仮の姿なんですが、原作ではどうも『乞食』と説明されているみたいですね。それはアニメでは詳細に描写されんわ。ジャードの下働きしながらぶらぶらしてるぐらいの感じに見えた。
2006年よかったアニメ(改訂)
(このエントリの内容は昨年大晦日に一旦公開されたものですが、その後「少女チャングムの夢」と「009-1」の視聴を終えたため、増補改訂することとしました。同時に放映中作品の雑感も追加。)
<2006年内に終了したアニメ・ベスト3選出>
今期終了今年終了したシリーズでほぼ全話見通した作品名を以下に羅列します(だいたい放送終了順)。
「怪〜ayakashi〜」
「強殖装甲ガイバー」
「雪の女王 The Snow Queen」
「交響詩篇エウレカセブン」
「ノエイン もうひとりの君へ」
「地獄少女」
「BLACK CAT」
「吟遊黙示録マイネリーべwieder」
「獣王星」
「夢使い」
「IGPX」
「TOKKO 特公」
「RAY THE ANIMATION」
「ErgoProxy」
「BLOOD+」
「ZEGAPAIN」
「スパイダーライダーズ オラクルの勇者たち」
「ケモノヅメ」
「イノセント・ヴィーナス」
「少女チャングムの夢」
「009-1」
以上計21作。感想サイト管理人としては少なめの部類ですね。さてその中で特に満足度が高めでかつ見るべきオリジナリティがあった作品をより抜いてみます。
「怪〜ayakashi〜」
「強殖装甲ガイバー」
「獣王星」
「ErgoProxy」
「ZEGAPAIN」
「ケモノヅメ」
「009-1」
大分絞れました。そしてそこからベスト3を選びます。
次点;「ZEGAPAIN」。ジュブナイルSFの雰囲気がすばらしい。OPとEDの完成度の高さは今年一番。ただ、終盤のあわただしさが惜しかったと思います。前半はほんっとうに楽しませていただきました。特に第6話の世界設定の種明かしの興奮からEDになだれ込んだ演出の神業は、個別話数部門の一位にしたいぐらい。
第三位:「009-1」。やはり1クールものは“広げ過ぎない風呂敷”構成に限りますね。同じ大西信介氏の担当作品でもイノヴィの方はその点を少々失敗していたのですが、本作においては石森原作へのスタッフの愛が功を奏したのかヒロイン・ミレーヌの心理面に焦点を当てていた軸が最後までズレなかった。発表当時の絵柄を活かしながらもアニメートに向いたリファインが為されたヴィジュアル面も秀逸。また、岩崎琢氏によるスタイリッシュな音楽のマッチぶりも忘れがたい。
第二位;「ErgoProxy」。えーとこれをシリーズ全体で肯定的に評価されている方は非常に少ないので勇気がいるランキングですが(笑) とにかく色々と問題があった(まるしー仁@イノヴィ)作品ですが、キャラクター描写のリアリティに絞ればまったく悪くない作品でした。
第一位;「ケモノヅメ」。企画、脚本、演出、作画、構成。死角がない文句なしの傑作。しかも間口が狭くない。エログロなのにエンタティンメント。
(総評):今年はWOWOWががんばってオリジナリティのある企画を前面に出してきていたのがとにかく大きかった。おかげで地上波アニメにはあまり満足できない体に… また個人的に特に好きなSF設定作品が企画乱立時代の中で準備不足のためなのか空中分解気味なゴールが多かった(「交響詩篇エウレカセブン」、「ノエイン もうひとりの君へ」、「ZAGAPAIN」、「イノセント・ヴィーナス」、「ErgoProxy」…うわ、多すぎ(笑) これらって結局、伏線として機能していた設定ギミックがきっちり咀嚼されないうちにドラマ集結したように感じます)印象なのが残念かも。アイデア自体は斬新なものが出ていたのは評価できるのですが。そういえばベテラン出崎統監督による「雪の女王」は、ファンタジー性が暴走したような中盤の迷走もなんのそので見事な大団円演出のついた最終回だったのが、さすがという貫禄でした。ノイタミナ枠初のSF作「獣王星」も設定部分の説明がうまく描写されていない点もぽつぽつあったものの、古典的ネタバラシに落とし込んだ構成になっているためライト層にも受け入れられやすいつくりになっていた巧さはフジテレビアニメを長年担ってきた清水PDならではと感じられました。うーん、つまり企画性はそれなりに独自性を打ち出せているものが多かったけど、まだまだそれらをまとめあげられるほどのリソース(特にPDや制作担当者)が業界に定着されていないし、そもそも予算やスケジュールも不足しているのが当たり前の状況が依然続いているということなんでしょうか。そういえばそもそも放映当初から息切れが明らかだったシリーズも多いのも2006年の特徴といえるかも… 結論:2006年はコンテンツ乱立の時代。ゆえに橋渡し役にしてまとめ役であるプロデューサーの善し悪しが作品の出来を左右することがより浮き彫りとなった。
<2006年内に開始して継続視聴中のアニメについて>
個人的なトピックとして、テレビ東京系夕方コンテンツが豊作だったことが猪の一番に上がります。春からのスタートだった「GEKIFU 妖逆門」は少年漫画の熱さの伝道者である藤田和日郎氏の企画参加により、幼少年向けホビーアニメとしては異例の落ち着いた心理描写を見せ、ジャンプアニメとしても毛色の違う時代劇系人情コメディ「銀魂」は枠移動という迷走ぶりさえ自虐ネタにするノリの良さが評判を呼んだ。同じくジャンプ発信の「D.Gray-man」は原作の繊細なヴィジュアルとウェットな心理描写を活かしつつより広い間口とする演出傾向の揺るぎなさに好感が持てる。2クール以降はオリジナル展開が盛り込まれるそうで、正念場はこれからか。4クール放映で一般視聴者層の取込みを狙った話題作「NANA」も、浅香監督の危なげない演出のレベルの高さで安心してみられる、良い意味で“浅く広い”仕上がり。シリーズとしての落としどころが今から気になる。WOWOWとプロダクションI.Gの初タッグにして開局15周年記念番組と銘打たれた「シュヴァリエ」は古橋監督の渋いコンテ仕事がこれでもかと味わえる贅沢さ。リアルなキャラ造形がマッチしておりWOWOWアニメが近年目指してきた映画ファンの鑑賞にたえる作品づくりの一つの到達点となることが予想される。そしてあいかわらずネット界隈アニメトピックの話題の的であるMBSの竹田PDが手掛けるダブル新作「天保異聞 妖奇士」と「コードギアス 反逆のルルーシュ」はよくも悪くもどちらも注目作ではある。前者はプロットの露悪趣味もさることながらエンタティンメント性の失敗により2クール打ち切りの噂もささやかれるのが非常に気がかりなところ。後者も作劇となじんでいるのが微妙なエグさが常に盛り込まれているあたりが致命傷とならないかという観点においてやはり視聴者はハラハラさせられることとなりそう。マッドハウスと海外資本カードメーカーが組んだファンタジー作「牙-KIBA-」のシリーズ前半においても情念モチーフの勢い重視でほとんどキャラクター設定が崩壊している心理描写が局所的に話題をさらっていたが、インパクト自体を勝負の手管とする傾向は、これもまた作品乱立時代の為せるものというところだろうか。とはいえ“目立ったもの勝ち”な狙いは視聴者へのアピールというよりも同業者への出し抜きという側面の方が色濃いのではなどと、そろそろうがった見方もしたくなっているのだが… そういう意味においても、むしろスタンダードな面白さを目指した作品をより応援したく思う今日この頃です。あ、いい忘れてたけど枠にしては伸びない視聴率で苦戦しているらしき「結界師」も私はけっこう好きですよー
最後に、周辺ネタになりますが今年後半はアニメ感想サイトをやめられる方が多かったような印象がありまして、さらには界隈全体で更新頻度が落ちてきている風なのが気になっております。もはやネットでアニ感は廃れ気味だったりして…(というかもしかしてみんなミクシィに主力うつしてるの?(笑)) 単にアニメ番組数多すぎ現象の弊害という原因だったらまだいいのですが。読み手として楽しませてもらってる身として、少々気掛かりな件だったりします。
ともあれ、本年2007年も旧年同様にバラエティ豊かなアニメコンテンツを楽しめることを期待するばかりです。そして当ブログ閲覧者の皆様におかれましては、今年もよろしくご愛顧のほどお願いいたします。
<2006年内に終了したアニメ・ベスト3選出>
今期終了今年終了したシリーズでほぼ全話見通した作品名を以下に羅列します(だいたい放送終了順)。
「怪〜ayakashi〜」
「強殖装甲ガイバー」
「雪の女王 The Snow Queen」
「交響詩篇エウレカセブン」
「ノエイン もうひとりの君へ」
「地獄少女」
「BLACK CAT」
「吟遊黙示録マイネリーべwieder」
「獣王星」
「夢使い」
「IGPX」
「TOKKO 特公」
「RAY THE ANIMATION」
「ErgoProxy」
「BLOOD+」
「ZEGAPAIN」
「スパイダーライダーズ オラクルの勇者たち」
「ケモノヅメ」
「イノセント・ヴィーナス」
「少女チャングムの夢」
「009-1」
以上計21作。感想サイト管理人としては少なめの部類ですね。さてその中で特に満足度が高めでかつ見るべきオリジナリティがあった作品をより抜いてみます。
「怪〜ayakashi〜」
「強殖装甲ガイバー」
「獣王星」
「ErgoProxy」
「ZEGAPAIN」
「ケモノヅメ」
「009-1」
大分絞れました。そしてそこからベスト3を選びます。
次点;「ZEGAPAIN」。ジュブナイルSFの雰囲気がすばらしい。OPとEDの完成度の高さは今年一番。ただ、終盤のあわただしさが惜しかったと思います。前半はほんっとうに楽しませていただきました。特に第6話の世界設定の種明かしの興奮からEDになだれ込んだ演出の神業は、個別話数部門の一位にしたいぐらい。
第三位:「009-1」。やはり1クールものは“広げ過ぎない風呂敷”構成に限りますね。同じ大西信介氏の担当作品でもイノヴィの方はその点を少々失敗していたのですが、本作においては石森原作へのスタッフの愛が功を奏したのかヒロイン・ミレーヌの心理面に焦点を当てていた軸が最後までズレなかった。発表当時の絵柄を活かしながらもアニメートに向いたリファインが為されたヴィジュアル面も秀逸。また、岩崎琢氏によるスタイリッシュな音楽のマッチぶりも忘れがたい。
第二位;「ErgoProxy」。えーとこれをシリーズ全体で肯定的に評価されている方は非常に少ないので勇気がいるランキングですが(笑) とにかく色々と問題があった(まるしー仁@イノヴィ)作品ですが、キャラクター描写のリアリティに絞ればまったく悪くない作品でした。
第一位;「ケモノヅメ」。企画、脚本、演出、作画、構成。死角がない文句なしの傑作。しかも間口が狭くない。エログロなのにエンタティンメント。
(総評):今年はWOWOWががんばってオリジナリティのある企画を前面に出してきていたのがとにかく大きかった。おかげで地上波アニメにはあまり満足できない体に… また個人的に特に好きなSF設定作品が企画乱立時代の中で準備不足のためなのか空中分解気味なゴールが多かった(「交響詩篇エウレカセブン」、「ノエイン もうひとりの君へ」、「ZAGAPAIN」、「イノセント・ヴィーナス」、「ErgoProxy」…うわ、多すぎ(笑) これらって結局、伏線として機能していた設定ギミックがきっちり咀嚼されないうちにドラマ集結したように感じます)印象なのが残念かも。アイデア自体は斬新なものが出ていたのは評価できるのですが。そういえばベテラン出崎統監督による「雪の女王」は、ファンタジー性が暴走したような中盤の迷走もなんのそので見事な大団円演出のついた最終回だったのが、さすがという貫禄でした。ノイタミナ枠初のSF作「獣王星」も設定部分の説明がうまく描写されていない点もぽつぽつあったものの、古典的ネタバラシに落とし込んだ構成になっているためライト層にも受け入れられやすいつくりになっていた巧さはフジテレビアニメを長年担ってきた清水PDならではと感じられました。うーん、つまり企画性はそれなりに独自性を打ち出せているものが多かったけど、まだまだそれらをまとめあげられるほどのリソース(特にPDや制作担当者)が業界に定着されていないし、そもそも予算やスケジュールも不足しているのが当たり前の状況が依然続いているということなんでしょうか。そういえばそもそも放映当初から息切れが明らかだったシリーズも多いのも2006年の特徴といえるかも… 結論:2006年はコンテンツ乱立の時代。ゆえに橋渡し役にしてまとめ役であるプロデューサーの善し悪しが作品の出来を左右することがより浮き彫りとなった。
<2006年内に開始して継続視聴中のアニメについて>
個人的なトピックとして、テレビ東京系夕方コンテンツが豊作だったことが猪の一番に上がります。春からのスタートだった「GEKIFU 妖逆門」は少年漫画の熱さの伝道者である藤田和日郎氏の企画参加により、幼少年向けホビーアニメとしては異例の落ち着いた心理描写を見せ、ジャンプアニメとしても毛色の違う時代劇系人情コメディ「銀魂」は枠移動という迷走ぶりさえ自虐ネタにするノリの良さが評判を呼んだ。同じくジャンプ発信の「D.Gray-man」は原作の繊細なヴィジュアルとウェットな心理描写を活かしつつより広い間口とする演出傾向の揺るぎなさに好感が持てる。2クール以降はオリジナル展開が盛り込まれるそうで、正念場はこれからか。4クール放映で一般視聴者層の取込みを狙った話題作「NANA」も、浅香監督の危なげない演出のレベルの高さで安心してみられる、良い意味で“浅く広い”仕上がり。シリーズとしての落としどころが今から気になる。WOWOWとプロダクションI.Gの初タッグにして開局15周年記念番組と銘打たれた「シュヴァリエ」は古橋監督の渋いコンテ仕事がこれでもかと味わえる贅沢さ。リアルなキャラ造形がマッチしておりWOWOWアニメが近年目指してきた映画ファンの鑑賞にたえる作品づくりの一つの到達点となることが予想される。そしてあいかわらずネット界隈アニメトピックの話題の的であるMBSの竹田PDが手掛けるダブル新作「天保異聞 妖奇士」と「コードギアス 反逆のルルーシュ」はよくも悪くもどちらも注目作ではある。前者はプロットの露悪趣味もさることながらエンタティンメント性の失敗により2クール打ち切りの噂もささやかれるのが非常に気がかりなところ。後者も作劇となじんでいるのが微妙なエグさが常に盛り込まれているあたりが致命傷とならないかという観点においてやはり視聴者はハラハラさせられることとなりそう。マッドハウスと海外資本カードメーカーが組んだファンタジー作「牙-KIBA-」のシリーズ前半においても情念モチーフの勢い重視でほとんどキャラクター設定が崩壊している心理描写が局所的に話題をさらっていたが、インパクト自体を勝負の手管とする傾向は、これもまた作品乱立時代の為せるものというところだろうか。とはいえ“目立ったもの勝ち”な狙いは視聴者へのアピールというよりも同業者への出し抜きという側面の方が色濃いのではなどと、そろそろうがった見方もしたくなっているのだが… そういう意味においても、むしろスタンダードな面白さを目指した作品をより応援したく思う今日この頃です。あ、いい忘れてたけど枠にしては伸びない視聴率で苦戦しているらしき「結界師」も私はけっこう好きですよー
最後に、周辺ネタになりますが今年後半はアニメ感想サイトをやめられる方が多かったような印象がありまして、さらには界隈全体で更新頻度が落ちてきている風なのが気になっております。もはやネットでアニ感は廃れ気味だったりして…(というかもしかしてみんなミクシィに主力うつしてるの?(笑)) 単にアニメ番組数多すぎ現象の弊害という原因だったらまだいいのですが。読み手として楽しませてもらってる身として、少々気掛かりな件だったりします。
ともあれ、本年2007年も旧年同様にバラエティ豊かなアニメコンテンツを楽しめることを期待するばかりです。そして当ブログ閲覧者の皆様におかれましては、今年もよろしくご愛顧のほどお願いいたします。
2007年01月10日
(2007冬:新)「レ・ミゼラブル 少女コゼット」
渡辺はじめキャラの顔つきが温和でツルッとした質感と、脇を固める吉松孝博キャラのコクのある立体感との区別が、面白いぐらいに付くな。前者ばかりだとそれこそ萌えアニメ風で固まるきらいが見えるので、吉松デザインの投入は結果オーライ的に救われてるかも。
筋運びとしてはまあ昔年の名作劇場踏襲かなと思われる中、世知辛い描写面においては温度のこもった共感を狙うよりも“まあこういう時代もあったみたいよ”的な距離感がみえるのは、今の時代性ゆえか。一般受けを狙うには妥当ともいえる。
しかし斉藤由貴の歌うテーマ曲にはきついものがあるなぁ。歌詞もベタベタやー
コゼットがかわいいんで、成長ぶりこそ気になるけど継続視聴する自信はあまりないです。
筋運びとしてはまあ昔年の名作劇場踏襲かなと思われる中、世知辛い描写面においては温度のこもった共感を狙うよりも“まあこういう時代もあったみたいよ”的な距離感がみえるのは、今の時代性ゆえか。一般受けを狙うには妥当ともいえる。
しかし斉藤由貴の歌うテーマ曲にはきついものがあるなぁ。歌詞もベタベタやー
コゼットがかわいいんで、成長ぶりこそ気になるけど継続視聴する自信はあまりないです。
『アニメ調査室(仮)準備中』さんによる「第3回2007冬調査」への回答エントリ
こちらで開催中。以下回答分となります。
2007冬(2006/10-12月期終了アニメ)調査
01,009-1,A
02,働きマン,Z
03,ケモノヅメ,S
04,はぴねす!,Z
05,僕等がいた,X
06,バーテンダー,F
07,N・H・Kにようこそ,Z
08,HANOKA〜葉ノ香〜,Z
09,あさっての方向。,x
10,ちょこッとSister,Z
11,銀色のオリンシス,Z
12,NIGHT HEAD GENESIS,F
13,少女チャングムの夢,D
14,ProjectBLUE 地球SOS,F
15,BLACK BLOOD BROTHERS,F
16,くじびきアンバランス,X
17,Funny Pets 2ndシーズン,Z
18,イノセント・ヴィーナス,C
19,魔法食堂チャラポンタン,x
20,らぶドル 〜Lovely Idol〜,Z
21,乙女はお姉さまに恋してる,X
22,ギャラクシーエンジェる〜ん,Z
23,ザ・サード 〜蒼い瞳の少女〜,F
24,爆球Hit!クラッシュビーダマン,x
25,ツバサ・クロニクル 第2シリーズ,F
26,BLACK LAGOON The Second Barrage,F
27,Gift 〜ギフト〜 eternal rainbow,x
28,砂沙美☆魔法少女クラブ シーズン2,x
29,ワンワンセレプー それゆけ!徹之進,Z
30,増田こうすけ劇場 ギャグマンガ日和 2,F
31,夜明け前より瑠璃色な -Crescent Love-,x
32,マージナルプリンス 〜月桂樹の王子達〜,x
以下注意
33,ウサハナ(キティズパラダイスPLUS内),Z
34,けろけろけろっぴ(キティズパラダイスPLUS内),Z
上記2作品は終了が確認できておりませんが、
終了の可能性があります
ご覧になっている方は、終了していた場合のみ
評価をお付け下さい
{追加評価}(自由記入、過去参加者のみ) なし
{総評、寸評など} 「009-1」は予算的には決して恵まれてはいないだろうと想像される中、企画性の確かさとスタッフの熱意が石森原作を見事に現代に生き返らせている点にまず感動しました。
「ケモノヅメ」はすべてにおいて文句なし。客観的にも主観的にもてらいなく絶賛できる作品なので、感想率調査において初めて最高ランクをポイントします。
「チャングムの夢」は作画の安定ぶりと時折光る演出の盛り上がりにかつての純韓国産アニメとくらべて格段のレベル底上げを見たものの、最終的にはシリーズ構成の腰の定まらなさぶりがあまり評価できませんでした。
「イノセント・ヴィーナス」はミリタリー描写やメカニック設定に怪しい点が多かったのが痛かったものの、キャラクターの心理ドラマとして見ればまずます。
以上です。
2007冬(2006/10-12月期終了アニメ)調査
01,009-1,A
02,働きマン,Z
03,ケモノヅメ,S
04,はぴねす!,Z
05,僕等がいた,X
06,バーテンダー,F
07,N・H・Kにようこそ,Z
08,HANOKA〜葉ノ香〜,Z
09,あさっての方向。,x
10,ちょこッとSister,Z
11,銀色のオリンシス,Z
12,NIGHT HEAD GENESIS,F
13,少女チャングムの夢,D
14,ProjectBLUE 地球SOS,F
15,BLACK BLOOD BROTHERS,F
16,くじびきアンバランス,X
17,Funny Pets 2ndシーズン,Z
18,イノセント・ヴィーナス,C
19,魔法食堂チャラポンタン,x
20,らぶドル 〜Lovely Idol〜,Z
21,乙女はお姉さまに恋してる,X
22,ギャラクシーエンジェる〜ん,Z
23,ザ・サード 〜蒼い瞳の少女〜,F
24,爆球Hit!クラッシュビーダマン,x
25,ツバサ・クロニクル 第2シリーズ,F
26,BLACK LAGOON The Second Barrage,F
27,Gift 〜ギフト〜 eternal rainbow,x
28,砂沙美☆魔法少女クラブ シーズン2,x
29,ワンワンセレプー それゆけ!徹之進,Z
30,増田こうすけ劇場 ギャグマンガ日和 2,F
31,夜明け前より瑠璃色な -Crescent Love-,x
32,マージナルプリンス 〜月桂樹の王子達〜,x
以下注意
33,ウサハナ(キティズパラダイスPLUS内),Z
34,けろけろけろっぴ(キティズパラダイスPLUS内),Z
上記2作品は終了が確認できておりませんが、
終了の可能性があります
ご覧になっている方は、終了していた場合のみ
評価をお付け下さい
{追加評価}(自由記入、過去参加者のみ) なし
{総評、寸評など} 「009-1」は予算的には決して恵まれてはいないだろうと想像される中、企画性の確かさとスタッフの熱意が石森原作を見事に現代に生き返らせている点にまず感動しました。
「ケモノヅメ」はすべてにおいて文句なし。客観的にも主観的にもてらいなく絶賛できる作品なので、感想率調査において初めて最高ランクをポイントします。
「チャングムの夢」は作画の安定ぶりと時折光る演出の盛り上がりにかつての純韓国産アニメとくらべて格段のレベル底上げを見たものの、最終的にはシリーズ構成の腰の定まらなさぶりがあまり評価できませんでした。
「イノセント・ヴィーナス」はミリタリー描写やメカニック設定に怪しい点が多かったのが痛かったものの、キャラクターの心理ドラマとして見ればまずます。
以上です。
009-1#12(終)「夜明け」
大西信介氏がメインライターとなっている作品の特徴として、世界のバランスが崩れる危機という大きな(状況という名の)フレームが、主人公が自分の精神内で起こった再構成に一区切り付けるというパーソナルなそれに終盤ですりかわって(あえて悪い言葉でいえば)なにやら有耶無耶な気分の視聴後感が与えられているというのがあると考えられるけど、本作は60年代懐古趣味というさらに大きなフレームが非常に機能していたために、石森作品の時代がかった虚無的なテイストを活かしながらも、主人公ミレーヌの主義主張では動かない現代人に通じる一種ドライなキャラクター性に立体性を付加することに成功して、最終的に一本筋を通すことができているのではないかと。
ってなんだこの超長いセンテンスは!! 全然ねらってないのにどうしよう(笑)
私はとても好きになりましたね、この終わり方で。ミレーヌの職業人生にも、延々と続く世界の冷戦構造にもなんら表立った変化はないまま(蛇足ながら続編も作れそうな感じで)、けれどミレーヌや世界の『弱者』たちに夜明けを見る可能性を再確認させての終幕。
“自由とは与えられた状況に価値があるのでなく自身で選ぶこと自体に意味がある”という古いテーゼを仕立てなおすことで、シリーズに決着を付けたのだと思います。…その「自由」のために弟が無念の死を遂げる様を目の当たりにすることになったのは悲劇としかいいようがないけど。ただ、そんな重ささえ受け止めて日常に戻れるミレーヌは強いと思うし、そんなアイロニーに耐えつづけようとする彼女には共感すら抱きました。真のハードボイルドとは、割り切れるかっこいいものではないよね。
ってなんだこの超長いセンテンスは!! 全然ねらってないのにどうしよう(笑)
私はとても好きになりましたね、この終わり方で。ミレーヌの職業人生にも、延々と続く世界の冷戦構造にもなんら表立った変化はないまま(蛇足ながら続編も作れそうな感じで)、けれどミレーヌや世界の『弱者』たちに夜明けを見る可能性を再確認させての終幕。
“自由とは与えられた状況に価値があるのでなく自身で選ぶこと自体に意味がある”という古いテーゼを仕立てなおすことで、シリーズに決着を付けたのだと思います。…その「自由」のために弟が無念の死を遂げる様を目の当たりにすることになったのは悲劇としかいいようがないけど。ただ、そんな重ささえ受け止めて日常に戻れるミレーヌは強いと思うし、そんなアイロニーに耐えつづけようとする彼女には共感すら抱きました。真のハードボイルドとは、割り切れるかっこいいものではないよね。
銀魂#36/009-1#11
みんなで幸せになるっていってたけど、その直前に説明してたラッキーゲット・ヒエラルキーとめっさ矛盾してるよね:孤独でなおかつ焦った人間を引っ掛けるのに理屈なんざいらないという事か。私も引っかかりそうになったことが2、3回憶えあるなあ。でも、絶対的に出せる金なんてそもそもないも同然だから引っかかり様ないんだけどねー まあそういう宗教やらキャッチセールスに騙されやすい精神状態って誰しもがなる可能性を持っているということが言いたいわけです。って感想前説長っ 今回はアバンからしてお妙さんのキャラが活きてましたね。側面の岸へ蹴り出す身投げ救出法は思考の盲点でした(笑) あと銀さんのサラッサラヘアーは今みると平子@鰤みてぇwww 服部はまるで今回限りのモブキャラみたいな扱いだったのが面白いですね。次回ですぐにフォローされるだけに。しかし初登場で尻の穴まわりしか語らない藤原啓治キャラってのもなんかすごい…
「脱出」:ミレーヌが子供たちを置いて逃げなかった理由はセリフで語られることはなかったけど、これまでのエピソードの積み重ねによってニュアンスで伝わるようになってると思う。ただ惜しむらくはここにきてキーキャラとなるロキの影が薄すぎるということかな。まあ全12話という短さではしょうがないとも見受けますが。今回はひさしぶりにミレーヌの軽やかにして力強い体術があって嬉しい。眼鏡とかつらを振り捨てるさりげない身ぶりがかっこいいですね。
「脱出」:ミレーヌが子供たちを置いて逃げなかった理由はセリフで語られることはなかったけど、これまでのエピソードの積み重ねによってニュアンスで伝わるようになってると思う。ただ惜しむらくはここにきてキーキャラとなるロキの影が薄すぎるということかな。まあ全12話という短さではしょうがないとも見受けますが。今回はひさしぶりにミレーヌの軽やかにして力強い体術があって嬉しい。眼鏡とかつらを振り捨てるさりげない身ぶりがかっこいいですね。
2007年01月07日
シュヴァリエ#18「新世界」
一度はダウンしたマクシミリアン選手、奇跡の復活により精神攻撃合戦第二ラウンド突入です カーン
…マクシミリアンがロレンツィアに取り憑くかはたまたデュランの方か、と見せかけて本命デオン=リアを狙うかとハラハラし放しだったけど、無事に元の体の方へ戻って本当によかった。めでたしめでたし。しかし今回の迷える魂降ろしはロレンツィアの協力が不可欠だったと思うけど、いつ打ち合わせしたんだろうね。ロレンツィアぐらいの凄腕となると、詩人同士での思考伝達も難ないのだと脳内補完すべきなのかな。
今回はわりと繋ぎというか展開補足(ないしは説明)回だったけど、ヴィジュアル面の見応えが上々。キャラ描写上では端正な顔立ちに浮く汗のこまかな粒や眼球の円みのリアルさ、様々に表現された生々しい流血、ダッシュウッドが幻視した革命後のフランスの黙示録的世界。濃やかな画面作りによって、精神上で展開されるマクシミリアンとダッシュウッドの丁々発止という分かりづらくなりがちな展開がフォローされておりました。
しかしイレギュラーとしてデュランがフィーチャーされた次回予告の不吉なこと…
ところで、暴走するリアを背後から抱きしめて止めた先生の男前ぶりはなかなか堂に入ったものだった。若い頃はさぞかし。
…マクシミリアンがロレンツィアに取り憑くかはたまたデュランの方か、と見せかけて本命デオン=リアを狙うかとハラハラし放しだったけど、無事に元の体の方へ戻って本当によかった。めでたしめでたし。しかし今回の迷える魂降ろしはロレンツィアの協力が不可欠だったと思うけど、いつ打ち合わせしたんだろうね。ロレンツィアぐらいの凄腕となると、詩人同士での思考伝達も難ないのだと脳内補完すべきなのかな。
今回はわりと繋ぎというか展開補足(ないしは説明)回だったけど、ヴィジュアル面の見応えが上々。キャラ描写上では端正な顔立ちに浮く汗のこまかな粒や眼球の円みのリアルさ、様々に表現された生々しい流血、ダッシュウッドが幻視した革命後のフランスの黙示録的世界。濃やかな画面作りによって、精神上で展開されるマクシミリアンとダッシュウッドの丁々発止という分かりづらくなりがちな展開がフォローされておりました。
しかしイレギュラーとしてデュランがフィーチャーされた次回予告の不吉なこと…
ところで、暴走するリアを背後から抱きしめて止めた先生の男前ぶりはなかなか堂に入ったものだった。若い頃はさぞかし。
妖奇士#13「地獄極楽風聞書」
新作カットがたくさん見られる、なかなかこなれた構成の総集編でした。
狂斎(ローティーンで画業デビューというのは実際ポピュラーだったらしいですね。現代でも漫画家のそれは同じぐらい早い場合もままあるし、画才というものはたとえば文才と違って経験値とはまた別にあるものなんだと思ったりする)はEDクレジットが二番目ということからして、第二主人公として扱われていくのかもしれない。今回を視た限りではこれまでのメインキャラよりも行動原理がつかみやすそうなんで、これを機に見やすくなってくれるとありがたい。はじめて美少年が出てホッとしたこともあるけど(笑) この枠のおやくそくだしー
OPとEDが共に変更ということで、仕切り直しの空気も自然に受け止められる。OPは前のよりも今回の方が殺伐度が増していて本編の雰囲気に合っていると思う。しかしあの肉をかじる形相には苦笑。妖夷食いの寓意がいまだ描けてない状況なもんだからどう受け止めていいか分かんねです。EDはアトルがかわいいというだけで可もなく不可もなく。まあアトルのヒロイン性を高める役割を振られてもいる同年代キャラ登場のボーイミーツガール回だったわけだから、こちらも違和感はないです。
それにしてもアビは最高だ。表稼業が流しの猫ノミ取りってどんだけなごみキャラなのか。
狂斎(ローティーンで画業デビューというのは実際ポピュラーだったらしいですね。現代でも漫画家のそれは同じぐらい早い場合もままあるし、画才というものはたとえば文才と違って経験値とはまた別にあるものなんだと思ったりする)はEDクレジットが二番目ということからして、第二主人公として扱われていくのかもしれない。今回を視た限りではこれまでのメインキャラよりも行動原理がつかみやすそうなんで、これを機に見やすくなってくれるとありがたい。はじめて美少年が出てホッとしたこともあるけど(笑) この枠のおやくそくだしー
OPとEDが共に変更ということで、仕切り直しの空気も自然に受け止められる。OPは前のよりも今回の方が殺伐度が増していて本編の雰囲気に合っていると思う。しかしあの肉をかじる形相には苦笑。妖夷食いの寓意がいまだ描けてない状況なもんだからどう受け止めていいか分かんねです。EDはアトルがかわいいというだけで可もなく不可もなく。まあアトルのヒロイン性を高める役割を振られてもいる同年代キャラ登場のボーイミーツガール回だったわけだから、こちらも違和感はないです。
それにしてもアビは最高だ。表稼業が流しの猫ノミ取りってどんだけなごみキャラなのか。
2007年01月05日
コードギアス#8「黒の騎士団」
リゾートホテル占拠事件をスプリングボードとして、ゼロは『正義の味方』である「黒の騎士団」が脱テロリスト化したイメージ付けを、メディア上でほどこす。今回も隙がないのに視聴者を突き放していないという絶妙な出来で、感想の言い様もないくらいだ。強いていえば、ホテル客が突き落とされるところでのスザクの叫びがくどすぎてクサかった。
しかし展開テンポが速い。すこしはリゾート気分もあるのかと思いきや、シャーリーたち三人は今回は完全に冷や飯喰らい役でしたね。でもそれは、冒頭でのゲットー住民たちの貧しく暗い暮らしぶりの描写挿入で予見されたことでもあるわけで。そのあざとさと、サクサクとしたギミック描写の娯楽性とのミキシングの妙が一際感じられた回でありました。竹田PDも谷口監督も、前にも言ってると思うけど私はあまりどちらの作品も好きでなかったんだけど本作は素直に引き込まれてしまっている。双方の要素が相殺しあいながらも同時に相乗効果が起こっている。軽く、奇跡なんじゃないかこれは(笑)
なお、アニマックス次回は#9「リフレイン」。地上波では放映された総集編が飛ばされるってほんとだったんですね。
しかし展開テンポが速い。すこしはリゾート気分もあるのかと思いきや、シャーリーたち三人は今回は完全に冷や飯喰らい役でしたね。でもそれは、冒頭でのゲットー住民たちの貧しく暗い暮らしぶりの描写挿入で予見されたことでもあるわけで。そのあざとさと、サクサクとしたギミック描写の娯楽性とのミキシングの妙が一際感じられた回でありました。竹田PDも谷口監督も、前にも言ってると思うけど私はあまりどちらの作品も好きでなかったんだけど本作は素直に引き込まれてしまっている。双方の要素が相殺しあいながらも同時に相乗効果が起こっている。軽く、奇跡なんじゃないかこれは(笑)
なお、アニマックス次回は#9「リフレイン」。地上波では放映された総集編が飛ばされるってほんとだったんですね。
2007年01月04日
妖逆門#39/D.Gray#12
だめだ、私には相生召喚と上位召喚の違いがわからない:わかりません。鳥妖の育った姿(相生召喚の効果)の下半身が鳥脚だったいやがらせは流石だと思いました。上半身はなかなか色っぽかっただけに。今回は中休み的エピソードというか、妖逆門に負けたぷれい屋たちの記憶の行方についての再確認が主立った筋ゆえに少々退屈な回でした。
「そして街に雪が降り…」:アレンとリナリーとの出会いによってミランダの刻が動き出す。こういうウェットな面が本作のよいところですね。しかし男児はこのアニメ視てるのかな。特に違和感なく視られてるとは思うけど、視聴率内における割合が気になるところ。今回は芝美奈子作監ということで事前から注目してましたが、作画それ以前にレイアウトの決まり具合に目が離せませんでした。眼福。あとアレンの苦悩の表情やミランダがイノセンス能力の使い過ぎで苦悶する形相がリアル寄りな芝居付けだったのが印象的。演出というかシリーズ構成的には、頭に血がのぼって自殺行為に走ったアレンを平手打ちして涙ながらに一喝するリナリーという描写を軸として、エクソシスト側の仲間同士の絆の重要性に焦点をあてていたのが目を引いた。揺るぎない造りをまたまた認識しました。あとロードが長広舌する間に、彼女の影がどんどん動いていくロングショットも面白かった。
「そして街に雪が降り…」:アレンとリナリーとの出会いによってミランダの刻が動き出す。こういうウェットな面が本作のよいところですね。しかし男児はこのアニメ視てるのかな。特に違和感なく視られてるとは思うけど、視聴率内における割合が気になるところ。今回は芝美奈子作監ということで事前から注目してましたが、作画それ以前にレイアウトの決まり具合に目が離せませんでした。眼福。あとアレンの苦悩の表情やミランダがイノセンス能力の使い過ぎで苦悶する形相がリアル寄りな芝居付けだったのが印象的。演出というかシリーズ構成的には、頭に血がのぼって自殺行為に走ったアレンを平手打ちして涙ながらに一喝するリナリーという描写を軸として、エクソシスト側の仲間同士の絆の重要性に焦点をあてていたのが目を引いた。揺るぎない造りをまたまた認識しました。あとロードが長広舌する間に、彼女の影がどんどん動いていくロングショットも面白かった。
「マーキュリー・ライジング」('98 米/監督:ハロルド・ベッカー )
年始特別放送で、おっそい時間に民放でやってたのでついつい観てしまった。自閉症の子供が思わぬ才能を発揮して国家機密のコーディングを解明しちゃってわるい背広組(アレック・ボールドウィンがいかにもな嫌みさで良かった)に命ねらわれる映画。しかしブルース・ウィリスの吹き替えってやけに芝居がかってるなあ。この映画、設定は大味な感じしたけどキャラクター描写が丁寧で引き付けられました。少年の両親や情報技師レオとめがねっこ彼女の平凡な二組のカップルの情愛が特に印象に残る。
2007年01月03日
チャングムの夢#26(終)「最後の勝負」
線影が泥臭く描き込まれたほとばしる止め絵でおれたちのたたかいはこれからだ終幕。存分に脱力した。その直前までは、急ぎ足ながらそれなりにまとめたかもなーとプチ評価してただけになー。まあいいや… 韓国アニメの実力のほどを知ることができた(日本アニメ内でも散見する少々カクカクした動画を何度も確認しました。修正できない時にそのままオンエアされるんでしょうね)という意味で、視た価値はあったです。次にかの国の作品を観る時は、さらに独自性のあるストーリーテリングが味わえたらいいなと思いますね。あとキャラクターデザインはもっとあっさり目の方が日本ではウけるかも。
にしても最終話のチャン・スロはストーカー道究めてたなあ。もう職務とか全然頭になかったもんね。あとミン・ジョンホをめぐるチャングムとクミョンの確執については発端のみに終わったのは残念でありました。本国では3クール目以降も放映されるのかもしれませんが。
にしても最終話のチャン・スロはストーカー道究めてたなあ。もう職務とか全然頭になかったもんね。あとミン・ジョンホをめぐるチャングムとクミョンの確執については発端のみに終わったのは残念でありました。本国では3クール目以降も放映されるのかもしれませんが。