2007年02月05日

シュヴァリエ#21「名誉の代償」

伏線回収が本格化。残すところ4話となった時点で衣替えをしてきてるのはなかなか贅沢。オーギュストはいよいよ皇太子らしく、アンナは髪をまとめた大人っぽい姿に、ポンパドール夫人は少々落ち着いた装いに、マクシミリアンは(デュランの遺品である)剣を下げた騎士に一時的に戻って宮殿への出入りを容易にしているようで。ちょっとした演出により、目まぐるしく展開する話の筋はまず置いておいても終盤気分が盛り上がりますね。

さて。人間関係というかそれぞれの立場・立ち位置の把握がけっこう難しくなってきた。マクシミリアンがデオンがテラゴリーから監視を受けている部屋にやってきて丁々発止にならないことが不思議に思えたり。よく考えるとおそらく納得できるのでしょうが。そんな肚の探り合い的な宮廷策謀劇の中でも剣戟シーンの力の入れ様は変わらず。レイピア系の細身の刀をここまで本格的に殺傷道具として描いたアニメはもしかして初めてかも。

・オーギュストはなかなか気遣いができるようになってきたみたいで。しかしこの子の「余は」って一人称かわいいなあ。

・マクシは紫より黒の方が似合うかも。というか終わるまでにぜひ剣士としての腕を奮うシーンが見たい…

・先生は最愛王の軽さが許せない、と。太陽王も経済的にはあまり良い采配を振るわなかったとか目にしたけど。しかし要は息子を必要性の不明な戦役に追いやったという、いわば私怨。今回「騎士でもないのに口出しするな」と言われたロビンが決定的に傷付いていたように、人が暗い決断をする陰にはやはり大義よりも私怨が先立つ。

・正直、骸骨ちゃんのママ探しは伏線回収されずに終わりそうとか思ってたけど… マリー王妃とポンパドール夫人の対峙はこれまでの対決の中で一番こええ(笑) しかしオーギュストに「H∴O」は確かにやりすぎ。王妃は言葉通りにむしろポンパドールの心は傷つけずに追い出したかったんでしょうね。

次回予告、サン・ジェルマン伯爵が凄い形相でテンパってたのにびっくり。小物化速すぎー そして(ナレーション担当した)マリー王妃の示す夫への愛に注目です。
posted by 三和土 at 22:07| Comment(4) | TrackBack(0) | アニメ/TV番組感想 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

妖奇士#17「幽世(かくりよ)」

うん、だんだん理解しづらい場面つながりが減っていってる感じ。良い意味でアクが抜けてってる。今週の山崎屋の座敷で主人から解説を受ける→井戸型の牢に投げ込まれると端折られていたシークェンスもさほど不自然じゃなかったし。ゲストキャラの米吉(余談だが瞳部分が小さめのデザインというだけで見ていてホッとする(笑) 加納もそうだった)が山の民に憧れていたのとアトルがマスラオの境遇をうらやましがる狂斎(実はというかやはりというか精神的に一番子供ですな)に「自由とは居場所がないのと同じこと」とつぶやいてみせたりする対照演出などもなかなか機能していた。

ところでアビのテンパりがヤバかった件。妖夷を槍でぶっさしながら「姉さんはどこだー」って。あの方たちに訊いても無駄だから。

あと江戸元(ギャグ描写は彼のどんどこ薄れていく存在感を救ってた)という宰蔵からの呼び方は廃止されましたか?
posted by 三和土 at 19:18| Comment(0) | TrackBack(0) | アニメ/TV番組感想 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

東京魔人學園#3「人ならざる力」

魔物と渡り合える力を手に入れても少年少女の悩み多き日常は続く。というわけでメインキャラのひとり・美里葵が結界を張る能力に目覚めるまでをメインプロットとした回。順序的には#2のあと、#1の前にあたるみたい。今回の中だけでも時系列が前後しているのでわかりづらさはやはりあるが、制服の衣替えとその前とで判別は可能。ところで如月の夏服はなんか違和感ある(笑) まるで省エネルックしてるサラリーマンのようだ。

今回はいよいよメイン五人の性格と関係性が明確になってきた。主人公が今の時点ではもっとも目立たないのが面白い。常にそばにいる京一が一番ベタ(というかわかりやすいというか。葵につらく当たるのは単に好きな女の子の気を引きたいみたいな感じのようだし、ナンパに成功したこともなさそうな内容の会話もあったし)なのもコントラストを成していて定番ですね。残る一人の男性陣・醍醐がけっこうフェミニストなんでバランスは取れてるし。過去に事故にあった身近な者を救えなかったというトラウマがあるらしい葵の重さと、あくまでさばさばしながらもデリカシーには恵まれてる小蒔の女性コンビも同様。ヴィジュアルで凝っている(盛り場の無国籍性と葵の実家に代表される純和風のお互いに引き立てあう美術設定、また出前ラーメンにかけられたビニールといったプロップデザイン等々)分、ドラマ面ではオーソドックスさもちゃんと残してあるから見ていて戸惑うことがない、という感じがする。そして今回もアクション動画がスピーディーかつアクロバティックで見応えあり。
posted by 三和土 at 11:44| Comment(0) | TrackBack(0) | アニメ/TV番組感想 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする