これまで観た今期新番の中で頭から終わりまで入り込んで楽しめたのは「鋼鉄神ジーグ」とこれだけ。手指や足先の動きの情感に気を配っていたり、母親がせめて服を着せてやってくれと必死にパジャマを押し付けたりといった地道な演出と顔立ちが華やかな結城デザインとのバランスがいい感じ。これなら多少作画が崩れても気にならないかも。
ストーリーについてはSFではおなじみのディストピアものの発端なんだけど、ジョミーがどの時点で成人検査の非人道さに気付くかという点でけっこうサスペンス感があった。ナキネズミ(しっぽふさふさかつちゃんとどうぶつどうぶつしててかわいー)の感応波をジョミーが受信したことでミュウ組織の構成員が素質に気付くシークェンスで思ったけど、ミュウは社会のタブーに気付くほどに感受性の幅が広い若者の暗喩なのかもね。
しかしアトラクションのライドぶっ飛ばして脱出させるブルーの手荒いこと(笑) あと精神探査されるジョミーがかけられてるマシンがまるで60年代海外SF映画のプロップみたいで驚いた。
あ、原作は未読です。映画版は途中まで視た(そろばん塾から同級生が呼びにきて家を出なければならなかった)記憶があるけど内容は全然覚えてなかったり。