#50「星に願いを」:こちらも部分それぞれは良かったんだけど、シリーズ構成の不手際のツケにより展開が速すぎ&設定説明詰め込みすぎのきらいは否めない。この回の内容をですね、二話分でやれてたらちょうど良かったんではないでしょうかね。エピソード部分はタルホとホランドのその後も見たかった。あとレンエウ夫妻の目がそれぞれ青と赤に光るという見方によってはオカルティックな演出はいかがなものか(笑)
えーと、(特に1クール途中から2クール目あたりでは)ブチブチ文句みたいなものをここに書き連ねながらも、結局最後まで見てしまったわけで。その時点でいうなればこちらの負けですよ。結構おもしろかったです。十分に楽しめましたです。そんでさ、デューイが自決する時にこぼすじゃない。スカブにこうまで蹂躙されてるのに生きててもしゃーないじゃーんって。ここでハッと気付いたんだけど、つまりこのアニメって、アメリカナイズされた日本を暗喩した世界観を持たされていたんだなって。戦争に負けて占領期を経たあとのこの国の文化って、まあごった煮とでもいうしかない面があるわけで。で、この作品もまた様々な文化ジャンルのパッチワーク(しかし電気グルーヴの挿入歌よかったなあ。なんか下手いボーカルがエウレカ声に聞こえたけど…、で、あれがベスト盤に入るシークレット曲?)とでも言うべき独特なスタイルで演出されていた。その手際がややもたついていたのは確かではあるけど、印象に残る作品になったかと問われれば、なったと思うと答えたい。
そしてなにより。脚本がたとえ迷走していても、作画陣 -もっと具体的にいえば一人のキーアニメーター- の明確な方向性を持つ意志力によって作品全体を救うことが可能だということを実地証明してみせた第26話の、見ていて目から鱗が落ちるかのようなあの目覚ましい感覚は忘れがたいです。うん、BONES作品の中では推したい方の作品となりそうな感じ。