2006年05月20日

ゼーガペイン#7「迷える魂」

押井守監督にまつわる言説で知った象徴論なんですが、鳥と魚がイメージとして同時に用いられる時、前者は死者で後者は生者を表すんだそうで。それをあてはめるとこの作品のOPにおいては此岸をキョウと定めて、対となる彼岸の存在をリョーコ、シズノ、ミナト(蝶も飛ぶものだから類似項ということで)の女性陣で固めているんですよね、きっと。此岸にとって、彼岸は永遠に手が届きそうで届かない存在。おそらく、現実と幻影の関係もまた…

そしてキョウとリョーコ、クリスとアークの男女二組に焦点をあてて構成された今回にて、本作の恋愛テーマの起点が明確にマークされた印象が。と同時に、Aパートにて前回の人類データ生存論を補強して理解を助けてくれるダイアローグが挟まれていたのが痒いところに手が届く快感設計。

髪で隠されたアークの右目は量子化が不完全な部位らしく、彼女のこれからの描写によってデータ人類たちの生命観が具体的に綴られていきそう。そしてリョーコの繊細な心の動きを総合的なディレクションで簡潔に描いた、そのジュヴナイルな感触の継続にもまた期待です。
posted by 三和土 at 02:45| Comment(0) | TrackBack(0) | アニメ/TV番組感想 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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