「夢使い」:OVA前後編ぐらいで出来そうな内容でありました。しかしヒロインが年端もいかない頃に父親に本当に恋していたというのには驚いたであります。密度の薄さとモチーフの濃さとの落差が最後まで埋まらなかった印象。
「獣王星」:最終回の演出力に圧倒されて実は泣いた。ザギはボールが植物に止められているのを見届けてちょっといい台詞言うために孤独な死を迎えさせられたのが哀れだったけど、まあ彼は虐殺しすぎてたので作中処理としてはしょうがないか。サードはその点まだいい死に場所もらってた(容姿の似た彼を救おうとした事でトールのラーイを死なせたトラウマが慰撫されたという含みだったかと)上に、トールのルックスモデルになれた(でもこれの意味はよく分からない)ので恵まれていると。しかし一番の勝ち組は、サードの補佐役やってた眼鏡さんなのかも。彼はおそらく何も失ってないだろう。サードが機械室から出てくるのを見ていたシーンがあった時にはすわ眼鏡さん死亡フラグか、とそんな風に思っていた時期が俺にもありました。ティズに関しては何も言うまい。「バジリスク」に続いて水樹奈々キャラのけなげ薄倖ぶりを見届けてしまったぜ… ともあれ、放送局側と視聴者への両方の目配りがなかなか良いバランスを見せていたという意味で、私はわりと完成度は高かった作品だと印象しております。今のテレビ見る人らは、展開はサクサク早い方が好きなんじゃないかと思うんで。