2006年12月24日

シュヴァリエ#17「メドメナムの地」

本年最後の放映回にふさわしく、適度な引きもあるキリのよいエピソードでした。

マクシミリアンの色んな表情が!! ダッシュウッドに精神攻撃掛けられて白目を剥いていたカットの唐突さにはちょっと笑っちゃったけど。演出がわりと淡々としているんで、見方によっては要となる描写カットへの惹き付けが弱いっちゃあ弱いんだよな。個人的にはそういう作品は好きですが。

マクシミリアンは世界国家をめざす革命教団にはすでに見切りを付けていることは分かったけど、その先がまだ分からない。もしかしたらリアの魂との合一を果たしたいだけか?とかメアリー=シャロットのデオンへの言葉から思ったけど、しかしそれだけでは理想家にして革命家たる彼のキャラクター性に矛盾が出る。…もしかしてみんなみんなひとつになっちゃえ? いやそれなんてエヴぁ(ry

それにしても今回はシリーズ上のターニングポイントだったかもしれませんね。マクシミリアンの視点主人公比重が格段に増えた。あとデオンがリア降臨以外のときも唇に色トレス処理が付くようになったのも結構重要かと。

・詩人の都メドメナムは川の中州にあるらしい。NYの自由の女神もたしかそういうところに立ってるんだよね。
・デュランに付けられた弁護士がめがねキャラだった。18世紀の眼鏡の金銭的価値っていかほどだったんだろう。彼は、かつらの下から地毛が見えていたのも印象的でした。彼をいらつかせていたデュランのしたためた二通目の手紙、これってまたもやフラグ小物かしら…
・マクシがカリオストロとロレンツィアの名前を呼んだのは初めてのような。それなりに仲間意識が芽生えていたんですね。ロレンツィアがマクシ援護にまわったのも、金銭譲渡にほだされたからともあるいはそれ以上の何かともどちらにも取れるのが渋いです。
・しかし精神攻撃イメージ上で衣服がはじけとぶ美少女ってすっごい久しぶりに見た絵面ですぞおい!!!
・今回も表情の含み(全体的に詩人サイドに力点が置かれていた)が豊かで見応えが。しかし残念なことに、終盤近くでデオンの髪がリア降臨でほどかれる前にすでにほどけていたカットが…

さてさて、死にそうに思われなかったキャラのまさかの敗北。彼の考えの読めなさは(様々なレベルにおける)保身をまったく念頭に置いてなかったからだと理解した。みるみる、あの無表情ぶりの薄皮が剥がれていくような感覚があって心地よいです。
posted by 三和土 at 03:06| Comment(2) | TrackBack(0) | アニメ/TV番組感想 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
 自身が認めたマクシミリアン召喚状が、我が身の処刑サインとなるだろうと予測していた前回。
 ホワイトヘッド卿殺害犯マクシミリアンである事を知っていたダッシュウッド卿の攻撃にも顔色一つ変えずに受け流すマクシミリアンに本日で卿のご生涯もこれまでと思いきや、その底力はマクシミリアンを強引にねじ伏せる。
 まさに、まさかの敗北でした。
 その彼から流れ落ちた血涙。
 リアも流したそれ、そして彼の苦しんだ精神攻撃の内容がリアの消失だった事を考えれば、彼女を失った時にマクシミリアンは既に歩く死人だったのかも知れませんね。それゆえの三和土さんの仰るような保身を全く考えていない彼の真っ直ぐな歩みだったのでしょうか。
 ですが、何故か今回の話で印象に残ったのはやつれた表情のデュランが隻腕になったにも関わらず「でも俺が一番強い」と言うシーンだったりします。
 来年となる第十七話は如何になりますか楽しみです。
Posted by 猫 at 2006年12月27日 23:48
誰しも、ダッシュウッドが下克上される回だと思いますよね… とはいえ、拮抗戦のじりじりした感覚が楽しめたのもまた事実ですが。

マクシミリアンは、ほんとに純愛の人なのかもしれない。

リアか無か。なのかも。

のどの灼けつく痛みさえ無視せんとする決意の描写なんて、実に彼らしかったと思います。
精神的にどん底でもおかしくない状況であえて軽口をたたいてみせた(でも実際に平気で隻腕剣法で敵をなぎ倒す展開が以後ありそうですが(笑))デュランとはまた違った強さでしたね。

>彼女を失った時に

そういえばリアの記憶の中でのマクシは劇中の現在よりもずっと人間らしい心の揺らぎを見せているんですよね。今回でも、カリオストロ夫妻との会話で本来の誠実さが垣間見えてました。あれはグッときます。

うーん、ロベピーせっかくぐんぐん魅力的になったところなのにー 来年からもしかしてあの金髪白皙が見られなくなるかもと思うと気が気でないないかもですっ
Posted by 三和土 at 2006年12月28日 23:41
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