ってなんだこの超長いセンテンスは!! 全然ねらってないのにどうしよう(笑)
私はとても好きになりましたね、この終わり方で。ミレーヌの職業人生にも、延々と続く世界の冷戦構造にもなんら表立った変化はないまま(蛇足ながら続編も作れそうな感じで)、けれどミレーヌや世界の『弱者』たちに夜明けを見る可能性を再確認させての終幕。
“自由とは与えられた状況に価値があるのでなく自身で選ぶこと自体に意味がある”という古いテーゼを仕立てなおすことで、シリーズに決着を付けたのだと思います。…その「自由」のために弟が無念の死を遂げる様を目の当たりにすることになったのは悲劇としかいいようがないけど。ただ、そんな重ささえ受け止めて日常に戻れるミレーヌは強いと思うし、そんなアイロニーに耐えつづけようとする彼女には共感すら抱きました。真のハードボイルドとは、割り切れるかっこいいものではないよね。