さて『外法編』エピローグにして七月から放送される『拳武編』(余談ながらクレジットが『挙式編』に見えて「ウェディング?」って思ったよ)へ繋げる幕間回。外法を用いたためにヒトとしての自我が消滅して異形の鬼と化した九角の因果応報とそれに引導を渡す魔人メンバーというプロットを軸にして、宿星から逃げない決意をした葵や幼少から叩き込まれた家命の呪縛からようやく解かれる如月、刻々とすすむ未来への流れに前向きに歩をすすめる仲間たち(いじめでつらい思いをした嵯峨野くんの扱いには好感が持てるねぃ)を描いている。敵の黒幕はいまだ見えないし、主人公である龍麻(EDラストカットのいちご牛乳をつくってくれたのは義母だったというのは意外。一般通例に則った事象よりも個別ケースにおける心情に重きをおいた本作らしい演出)の出自には謎もある。まだまだこれからといった余韻でした。1クール置いての再会が楽しみです。…あっ、そういえばマリィはどうなったんだろ…
ところでアニマックスの後番組と予告されている「009-1」はもしかしてBS-i版の素材が放映されるかも。なんだか横長サイズで番宣されてるんですよ。
魔人学園の感想も毎週楽しみにしておりました。
今回は初めて作画・仕上げ全体で激しい乱れが見られ、折角の外法編ファイナルなだけにとても残念でした。これまで頑張ってきた作品なので、何かトラブルでも起きたのではないかと心配しています。
個人的には、この作品はもう視聴を打ち切ろうかと思っていた5・6話辺りで化けてくれたという印象を持っています。現時点で振り返ってみると、脚本で上手くなかったと断言できるのは序盤の時系列が判りにくかった事くらいで、後は気になった点は後でフォローが入る気配りのある脚本だったと感じています。
グロで突っ走っている割りにエロ方向では抑制が効いている演出、恋愛に頼り過ぎないキャラ立てなど、三和土さんも書いていらっしゃるように「昔懐かしい香り」がする青春群像劇でかえって新鮮でした(いまどき「ヤンキーの友人が運転する車に乗せてもらって最終決戦へ」をやったのには感動しました)。
ネットで公開されているラジオドラマはもうお聞きになりましたか?(http://fmosaka.net/iiv/soundcinema/)かなり出来がいいコメディ番外編です。これが面白く感じる、という事は、それだけアニメ本編でのキャラ立てに成功しているという事だと思うんですよね。
挙武編の感想も楽しみにしております。
本作の5話と6話というと、嵯峨野くんのエピソードですよね。学園ものにはほぼ付きものといえるいじめをモチーフにしてきたあたりにスタッフの真剣度を見た気がしました。(でも第6話は見逃しちゃってるわけですが。アニマックスさん再放送プリーズ〜) 脚本面は、おそらくアニメに慣れてないライターさんがメインだったこともあり、わりとクセが強い印象だったかなと。しかし青春ドラマとしての軸を守ろうとする意志のようなものも感じましたし、まずは真摯なお仕事ぶりだったなあと総体的に私も考えてます。
>グロで突っ走っている割りにエロ方向では抑制が効いている演出、恋愛に頼り過ぎないキャラ立てなど、三和土さんも書いていらっしゃるように「昔懐かしい香り」がする青春群像劇でかえって新鮮でした
この点は本当に同感です。恋愛よりもまず仲間意識が先立ってる点に、若い視聴者への配慮があった気がします。キャラクターデザインが低体温系だっただけに意外さが感じられたキャラ演出傾向でした。萌えよりもまず、友人にほしいみたいな親近感に近い好感をキャラクターに持てたのは、久しぶりかもしれません。「ジェネレイターガウル」のキャラ印象に近いかも。
ラジオドラマは残念ながら私の環境では対応アプリがないようでした。ティーンエイジ・ニンジャタートルズな如月にちょっと会いたかったー
…ではでは、三カ月後の第二期を楽しみに待ちましょう。きっと作画クオリティも戻ってるはず…
(便乗追記:「挙武編」は「拳武編」の誤りでした。本文訂正済です)