2007年05月14日

エミリー#6/地球へ…#6

「毒りんご事件」:今回のエリザベスはダメだー 自分勝手すぎ。のっぽのジョンは伯母と姪との感情の衝突のとばっちりを食らった格好で、ああまで女になめた態度取られたら当時の男としてはそりゃもう怒りで腹が煮えくり返ることでしょう。エリザベスは礼儀作法にうるさいくせに、淑女としての嗜みに則ってなかったりして他人に嫌われるのも頷けるところがあるキャラ。やっぱりリアルだなあ… 私の父方の亡き祖母をちょっと思い出すし、もっと嫌なことには私自身が段々そういうババァ化していってる(笑) 今回はちょっとだけ沁みたわー エミリーの父への手紙帳を手づから火にくべた憤りと悲しみとがいつのまにか自己陶酔にすり変わってるあたりといい、娯楽としての枠におさまりつつも人間の本性みたいな部分にも触ってたりして、今回はなんだかかなり文学チックなエピソードだったように思う。でも面白かった。このアニメが、今見てる中では一番ホッとするというか安心できる番組。

「ステーション E-1077」:キースサイド初回で、シリーズ第1主人公であるジョミーがまったく出ないという思いきった構成。しかし今回も、よくある緊急脱出系エピソードやってるのに普通におもしろいわ。こんな地道に作ってる土6は初めてみた。美形をちゃんと描き分けてるのもえらい。ちなみに私の印象はソルブル→はかなげなかわいこちゃん、キース→きれいでかっこいい、ジョミー→芯の強い男前。最後のが自分でもすこし不思議だけど、声の人のイメージのせいかも。話戻すけど、アバンの時点ですでに周囲よりも特別扱いされているキースを、並のエリートたちとのやり取りで単なるイヤミキャラの超越系であると展開し、さらにシャトルを自主的に救援することでたたみかけ、最後にマザー・イライザの「計画通り!」(違)ですこしばかりキースというキャラの立ち位置への視聴者の信頼を揺り戻す。巧みです。サムの助演男優ぶりも板につきすぎててそれってなんかのギャグじゃない?と尋ねたくなってくる。しかも次回はシロエがキースへのつっかかり役に再登板ということで、ジョミーの影響を受けた経験がある者たちがキースの周囲に集まってくるという鉄板配置。この調子でいけば佳作になれるのは間違いないと思ったり。ところで更衣室、男女一緒だったね。アンダーシャツ姿で女子だれも恥ずかしがってないし、ジェンダー概念はどうも作中においてはほぼ消滅しているみたいですね。

ところで放映開始直後から、アニメ版キースのキャラ人気が高かったというのがすぐれて現代的に感じました。原作発表当時にはふつうに世間の空気としてあった、反体制への共感が今ではすっかり薄れてしまっていることは実感としてあるので。だから、多数派からはぐれてしまって戸惑うジョミーよりも、集団の中で苦労していく(んだよね?)キースの方により自然に自己投影されやすいというのも理解できます。
posted by 三和土 at 01:21| Comment(0) | TrackBack(3) | アニメ/TV番組感想 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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