本編はコダマの述懐とあっけない死のエピソード。父親と兄の会議でのぶつかりあいに顕著だったけど、鬼頭莫宏氏の作品はセリフよりもむしろその間合いの方が大切なタイプであり、関係性の陳腐さをからりと乾いた描線で異化しているスタイルでもあるから、今回のアニメライズみたいに作画リソースにさほど力を注げない場合はややお安くみえてしまうシーンもあるように思う。
それでも、それぞれ思い入れのある椅子に腰掛けつつ会話をしながら、ジアースで戦うという設定は秀逸で、その一点アイデアだけでも媒体を移して展開させる意味はあるようにも感じた。色々と、興味深い作品ですね。