全体の雰囲気は「京極夏彦 巷説百物語」を彷佛とさせ、筋立て的にはオカルトファンを見込んだVシネマのホラー掌編程度の造り(10万円もの寄付金を生徒に預けさすなよとか、逆恨みでもないのに容赦なく地獄行き引換え?!など腑に落ちない点は多い…)。“どこかで見たような”感は拭えないけど、岡真里子氏の大きくて円みのある眼が特徴的なキャラクターデザインと、能登麻美子氏本来の持ち味である浮き世離れした声質やイントネーションという組み合わせで、とりあえずは個人的には及第点。ED曲を主演者に歌わせるという安易さも、情念系日本ドラマでは定番でなんか安心感あるし(笑) あとは、この初回レベルの演出/絵コンテが数話に一度は見たいですね。攻撃的な絡みをしつこく描写せずに要所要所ですっとばしてたりするのはセンスいいと思う。
しかし、こんなじめじめした人間関係のもつれを2クール分ねっちりやるつもりなんだろうか。それはそれであるいは意欲作といえるかも。