2004年10月11日

週刊モーニング第45号

「ジパング」がアニメ化記念で表紙担当。配色ともども普段の表紙よりも若々しい印象でいい感じ。それにつけても今のおっさん読者すり寄り路線で、成功のきざしは見えてるのだろうか。

「青春の門」:古くさいけど、同じ作画者による山頭火漫画よりは面白い。でもやっぱりアナクロすぎて何がいいたいかよく分かんない。

しまこうさん:なんで、闇組織とトラブル起こしてる女を記憶奪った上に見知らぬ街に置き去りにする必要があるんだよ。意味不明すぎ。弘兼先生、呑みすぎですか?

クッパパ:なんで、不条理で悲惨な事件続発の悲しみ(そんな事でいちいち涙するナイーブな社会部記者がいるか。いたら一度カウンセリング受けた方がいい)を「うちの家庭は超平和でしあわせ♪」でオチれるんだよ。その二つの間にある乖離が人を葛藤させるんだろが。その葛藤を放棄して何になるの?こんなおめでたい漫画もめずらしい。

「ベステイア」:オカマ芸者たん(こいつが主役なら、もう少しは楽しく読めると思うんだ。<本気>と書いてマジとよむ)の仕事姿はいつ見られるのだろうか。それとも彼の本業は月之介様を常に物陰から誉め上げる建設的ストーキングなのだろうか。

「はるか17」:はるかが生まれて始めて父親(よく出来た親。出来過ぎているのが難点)に逆らうコマでの表情が改心の出来。作者は職人芸としての漫画技術をよくわかっている。

「ES」:最終回。ここにきてようやくヒロインの表情が柔らかくなってた。もしかして今までの作画の生硬ぶりはわざとだったとかか? まあほんとありがちなプロットで展開の遅い漫画ではあったけど、後味は悪くなかった。

「ナースあおい」:地味だけど安定して読ませられる。働く女の心理描写が時にすごく生々しい(今回の復帰看護師なんてほんと絶妙。近くの病院にほんとにいそう)ので、なんかどうしても作者が女性に思えてきてしょうがない。編集後記的ページに登場してるコメントを読む限りは男性らしいのだけど。

「昭和の男」:おおおもちろーい。倦怠主婦は最初は嫌いなキャラだったし、今でも気持ちは分かるようでいてあまり共感はできないけど、今回の展開はなんだかすごく納得できるんだ。大ゴマの表情もすばらしい。こんな良質な主婦向け漫画(半分間違ってないと思う)読んだことないよ。かんしパパはまさしく魔性の男。超天然もの。しかし、魔性の女が男に殴られることはないのに、魔性の男は時に女に殴られてしまう。危険度は後者の方が実は大きいということなのか。

「ポンズ百景」:読めそうな週だけ読んでる。大概はつまらなさすぎて読めない。今週の『糞姑に陰口を叩いてガス抜きをする会』ネタはなかなか。作者、才能の方向性をいまだ掴めてない人なのかなと思わせることがよくある。

時折、女性主役/目立つ漫画が揃って面白い号がモーニングにはあるけど、今週はちょうどそういう週でした。
posted by 三和土 at 02:33| Comment(0) | TrackBack(0) | 漫画媒体感想(更新終了) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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