2007年04月02日

(2007春:新)「ゲゲゲの鬼太郎」

上顎の出っ張りを示す“ノ”な描線に原作リスペクトが感じられる。ディープな視点をライトな色使いで和らげる美術デザイン、あくまで調停者として人間と妖怪の中間にいる鬼太郎のつかみどころのなさとか、今回のシリーズコンセプトは好みかもしれない。しばらくは視続けるつもり。
怒った猫の剣呑さと普段の愛らしさの二面性が込められた猫娘は萌えキャラとして機能しそうだし、ねずみ男が小汚い(驚いた拍子に腿まで露出していたような。あの1m以内範囲に寄っただけでタムシが移りそうな不潔さが胆。ただし原作のインパクトはTV媒体では再現不可能)のもなかなか。一方アレンジがもっとも激しかったのは砂かけ婆ぁと子泣きじじい。あんたら付き合いの長い内縁の夫婦みたいやないですか。
ただ、初回から説教臭さがややあったのは少し不安要素かも。気弱な子にガキ大将ひっぱたかせるのは強引すぎる描写では。それと子供キャラでも「(いたずらで)ストレス解消だよ」ってさらりと言うのはいかにも時代風潮の反映って感じでしょうか。それはそれでいい方向に活かせそうだけど。
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2007年04月01日

REIDEEN#5「白鷺集まる」

全裸高校生集中射撃。大人は信用できない!! っていうか肩書きと自由裁量を間違って持たされたオタク気質昼行灯のペースにハマるとひどい目に遭いますよという現実味のある展開。声微妙に裏返らせて「何をやってるんだ!」じゃねーよ。太郎ちゃんの責任じゃん。あーあ、淳貴はまた乗らないって言い出すんだろうな(無理もないけど)

段々面白さが増してきてるので、切らなくてよかったなあとしみじみ。太郎一味の三者三様のクセのあり方がツボります。誰一人一般的な仕事では使えそうにないのがすてき。デスクトップのソリティアばっかやってるとか。あと自警隊(この名称はしかしご近所レベルのミリティアみたいな印象)の描写が「よみがえる空」と「ガサラキ」を足して2で割ったみたいで興味深かった。迅雷(漢字合ってるかな)はこれからヴァージョンアップするエピソードとかあったりするのかなー。あと今回の敵はジーグみたいにパーツが空中分離してるのがなんだかおもしろーっていうか「鋼鉄神ジーグ」の番宣にいまだに新素材が出ない件。

(先週の感想追記:ゴッドワンドは索敵に役立ったそうで。全然見てて分からなかった。意識半分どっか行ってたみたい。)
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妖奇士#25(終)「ヒトハアヤシ」

展開が押し過ぎてるためにカット繋がりが忙しなかったものの演出の踏んばりによってなんとかまとまったなという印象。脚本の方は三倍差カップルのその後を想像するとなんだか考える事をやめたくなったので… っていうか狂斎あれで放置かよ!! がきんちょは出る幕ありませんでしたというひどい当て馬扱いだなー…  でも、中年フリーターが親方日の丸こそ手にいれそこねたけど若い恋人とゆかいな仲間とそれなりの人脈は手に入れましたハッピー! ってオチはわりと爽やかだと思いました。いいなあ。空飛ぶ脳内友人まで健在だもんな。わしもゆっきーみたいになりてえー…アヤガミ取り出す練習でもしようかな。アヤガミといえば最後まで使われ方が意味わかんなくて笑えた。なんで江戸元から取り出したアヤガミででびるゆきあつが助かるんですか?わかりません!!

で、まあ実際のところ4クール描いたとしても目覚ましく面白くなりそうには思えなかった(エンターティメントを提供する気ないのにはほとほと飽きれた。企画提示の際にスポンサーだますアニメが多いのは知ってたけど視聴者までここまでだましてるのはめずらしい。お茶の間で楽しめる痛快作をめざすという放映開始前の雑誌インタビューは一体なんだったんだ)ので、打ち切り短縮という形になった事は視聴者としても、あるいは製作者の視点としてみても、正解だったと思う。見る価値はいろんな意味でありましたけどね。現実逃避はほどほどにね☆ってメッセージ性は大事なことだし。やろうとしてた事自体の狙いは悪くなかったけど… デコレーションについて詰めが不足してたというか、製作諸関係の連携が良くなかったのかなあとも。しっかし竹田PDはどうしたらこんなに珍作を連発できるんですか? うーん前番組のぶらぷらとシナリオ破綻のひどさを比べたら… ちょっとはこちらの方がマシかな。でも、ぶらぷらは少なくとも見ていて嫌な心持ちにはならなかったしなあ。とりあえず携わった方々にはお疲れさまといいたいです。皮肉ではなく。
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2007年03月31日

ダンクーガノヴァ#7/東京魔人學園#11

「激突!!ダンクーガ対ダンクーガ」:クレジットに大塚健氏の名前が見える時、それが本作の良作画回。でも作中一の美少女エイーダのCM部分は該当しなかったので注意…硬派なアニメですね。Dチーム中、くらら以外はみんな仕事やめた(含段ボールアーティスト業)。くららは休業中だけだっけか。葵はたしかモデル業はやめてなかったと思うし、だとするとエリートリーマンを捨てたジョニーだけ手放したものが大きいような。しかし知的異星生命体とか話が大きくなってきてるなー

「散花離別する命」:ああーここまで安定し続けていて油断しきっていたところで作画が崩れ気味だよーみんな気をつけようねぇーー…… いや、分かってる。これぐらいで文句言っちゃいけないと。でも今までがいかに細妙に作監されていたか思いいたるとなんか切なくなってね。あと三週で1stシーズンが終了するらしいから、なんとかふんばってほしいけど…でも予告画像もOPからの流用だったなあ… 今回は伊豆に着いてから、微妙に現実感をなくしていく夜歩き部分が狐狸化かしみたいなテイストで味わいがあった。比良坂さんはもっと自分で現状がよく分からなくなっちゃってるという人外感を演出してた方がさらに切なくできたかも。あと今回は因果応報、巡る宿業みたいな仏教説話系のテーマが目立ってきたりして、ジャパニーズ伝奇ものの一つの型を踏襲してる点もよかった。可憐な少女が腐り崩れてゆくところは「小野小町九相図」か…

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コードギアス#19/銀魂#48

「神の島」:シナリオの出来の悪さ(時間なかったんかねえ)が超展開をより浮き立たせる! いきなり「ムー」的によくあるオカルティックな匂いを漂わせはじめたサブタイトルを見た時から悪い予感はしていたが。整合性のなさは他の回でもあるけど、積み重ねられてきたキャラクター性から逸脱してる箇所が複数あるのがいただけない。

マヨ丼とゆで小豆丼なら…:究極の選択として、後者を。『ねおじさん』の掛け合いが両者息ぴったり。このシリーズが一年で終わらなくて本当によかったと思う。缶けり編は作品テーマの一面を端的に示した短編。故人について話してる時にいきなりふすまが膨らんでさっちゃんが蹴り込んでくるシーンが見応えあった。にしても全蔵が痔のことを口にしないのはこの回だけだったりして。さて、ほんとに次回はOP曲を二題目まで流すの?
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2007年03月29日

NANA#47(終)

思いのほか、感動した。まさに“青春の光と影”。幼な子(さつき、タクミと奈々の両方に似てる感じがいいね)の目に映った美しくも儚い花火をバックにしたEDの土屋アンナの歌が浪花節的に心に響いたよ。良い意味で。

しかしナナは五年後一体… 死んでしまったようにも(蓮は来るかどうか聞かれてるのにナナについては尋ねられてない)所在不明なだけなようにも(ゆかたが用意されていたようだ)思えるけど。うーん、アニメシリーズ続編もあるかもしれないらしいし、後者が有力かな。個人的には、死んでしまってる方が奈々のモノローグがより美しく聞こえてくると思うけど。

途中飽きると思ったけど、なんだかんだで普通に続きが気になってTVの前に座ってしまう力のあるシリーズでした。若くない者にとって、若さはそれだけでうらやましい属性。しかしよくよく思い出してみればむしろつらかった気持ちの割合が多かったりする。それでもやはり、大概の人は人生の夏に戻りたいと思う… 心というものは常にシーソー状態。それを一年間繊細に描き続けたこのシリーズは、やはり地味にすごかったです。あらすじだけでは述べられない行間を描こうとした誠実さが感じられた。

いやー、それにしてもナナとノブ、それにシンの間のやりとりのあの緊迫感。言葉で人は斬れるんだなあっていうか。そして黙って見守るヤスの存在感も。でも、やっぱりエゴをぶつけあえてこその仲間。みんなちゃんと成長した。今の希薄な空気の時代だからこそ、こういう描写が沁みますよ。ほんと。
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2007年03月28日

妖逆門#51(終)/D.Gray#24

「オレとみんなのばけぎゃもん」:四年後のぷれい屋たちの姿を見せつつ、きみどりや不壊との絆を三志郎がどう受け止めたかを描く丸々一話分のエピローグ。何も要求しなかった初めての優勝者・三志郎。自分の知っている姿の不壊ともう一度会わせてほしいときみどりが消える瞬間に願えば、叶っただろうに。だけどあの瞬間、三志郎はともだちとしてきみどりに向かっていた。きみどりもあるいは単純に仲間の思うところを聞きたかっただけなのかもしれない。「あなたの望みはなに?」と。その時の彼女に、もう力は残ってなかったのかもしれないしね。複数の解釈が残されている余韻は悪くないです。正人が歳を取っていたらしき姿からいって、ばけぎゃもんの中では時間の流れがまったくオモテ日本とは違っているらしい事があらためて分かったし、ぷれい屋それぞれの成長した姿もそれなりに納得できるものだった(ロンドンが意外に冴えない印象だったのなんかリアルだゎー 美少年が美少年である時期は極短)。いい最終回だった。藤田和日郎作品独特の人文学系バックグラウンドがさりげなく感じられる秀作でした。…まあだるかった回もなくはなかったけど、4クールものにしては上々だったかなと。

「クロウリーの旅立ち」:原作よりも白ティキ(すね毛は黒ティキになったら消えるんだろうな(笑))登場部分の荷重はやや少なめで、クロウリーが初めて生地以外の居場所を得たという人情ドラマを前面に押し出していたアレンジ。岩田光央氏の多彩な演技によりクロちゃん、とても愛らしいな。ただ、コムイメカのドタバタギャグ部分はあいかわらずちょっとセンスの古さが…
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MOONLIGHT MILE#4「砂漠の誓い」

拷問でうんこ漏らすほど弱ってたロストマンが次の瞬間に敵を撃ち倒してたってシーンが納得行きかねるんだけど。キャラ立てのためなら辻妻合わなくてOK!って意志表明だと受け止めるべきなのか。今回はベタがベタのまますべってたなー ドラマティックなはずなのに淡々と流れてゆく展開。で、あのアラブ少年も宇宙めざすの?

っていうかロストマンって人名ありえるの? 綴りはまんま「Lostman」?

あとこのアニメ、原画はぎりぎりで一定レベル保ってる感じだけど、動画の方はかなり苦しい。最近はそういうのの方が目に付くようになってきた。なめらかに動いてほしいよね。ぜひ関節に油をさしてください。
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2007年03月26日

少女コゼット#12「ひとりぼっちのコゼット」

ガヴみたいなちびっ子でも、当時は雑用係として徒弟にとるメリットはあったということなんでしょうね。というわけで、親の都合で鍛冶屋行きとなったガヴローシュを心配してシュシュを伴わせたために、コゼットは精神的に追い詰められる。ここぞと洒落にならないいじわるを仕掛けてくるエポニーヌとアゼルマ(拾った子猫をダシに使うのかとハラハラしたけど、単に娘たちには甘い女将を描写したかっただけのようで)。コゼットが心からつらそうにしてるところは今回が初めてのような気がするなあ。それもすぐに描写終了。しかしヴァルジャンはなんでたまたま池のほとりに。ちょっと強引すぎる気もするけど、子供向けの枠だからまあいいか。今回もストーリーテリングの妙が楽しめたけど、最も良かったのは黄色い上着の男がヴァルジャンを助ける展開。最初はヴァルジャンを官憲に売る方の役回りかと思われただけに。

ところでアラン役(うちの父がこの子を視るたびに「原作にこんな男の子は出てない」と言って困るwww)の声優さんである勝 杏里氏って東京魔人學園にも九角役で出てるね。変声期の少年のような独特な声質と一見女性名っぽい(たぶんフランスの人名『アンリ』に掛けてるのかと)名前が印象的。これから目立っていきそうな声優さんなんで、ちょっと注目したい。
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2007年03月25日

妖奇士#24/REIDEEN#4

「後南朝幻想」:おお、今回はなんだかしっくり理解できた気がする。ソテ姐さんの静かなもの狂いぶりにすこし感じ入ったせいかな。自分の不運を、強引に妄想で転じて優越意識とするというのは実際にままある感情運動であるし。少ないセリフで彼女の内面を描いた良い描写部分だったと思います。しかし、いい歳したあんちゃんでもウズメ踊りできるのか(笑) 別に見目麗しい女でなくても効果あるのね。そしてラストのデビルゆっきーに笑ったのだけど、予告のグローブ付けて構えるオガサーにはさらに笑わされた。次週の放送最終話、ちょっぴりふつうに期待しちゃうよ?

「影との戦い」:基調あっさりとした戦闘シーン(でも監督が演出・絵コンテ担当だった#1、2よりずっと盛り上がってたと思うよ)の後、学園ラブコメで締めくくられた今回でもって、ちゃんと作品コンセプトをひととおり見せてくれたので一安心。最初は戸惑ったOPにしても見れば見るほど美しく思えてくる。終盤のベンチに座る淳貴のカットが逆さまになってることで分かるけど、OPはつまりほとんどが思春期男子の異性への理想的妄想イメージで構成されてる。本編中で描かれる玲とは、ズレてて当然なんですね。あとライディーンはきっと思春期パゥワァーでうごいてます。たぶん。ところでゴッドワンドってなんか出した途端ひっこめてソードに取り替えてなかった? 自分が見落としてただけでしょうか。それはともかく星川花姐さんはデカカワイイ。戦術担当なんでしょうか。時間外手当は何割増なんでしょうか。スーツの後ろ姿の股間がひそかにちょっとエロいですよ。
posted by 三和土 at 04:45| Comment(0) | TrackBack(0) | アニメ/TV番組感想 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする